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【黒バス】in your hand【黄瀬】

第1章 中学


部活前の更衣室
となりで着替えているさつきが笑顔をこちらに向ける

「りんー。今日一緒に帰らない?」
「いーよ」
「最近一緒に帰ってなかったからね」

さつきは最近大輝と一緒に帰ってるからなー
今日は一緒じゃないんだろうか?

「ちょっと話したいこともあるし」
「話したいこと?」
「うん!」

何ー?と聞いてくるりんにさつきはそっと微笑んだ
きーちゃんのこと

部活での様子を見ていて
黄瀬がりんに好意を寄せていることは分かっていた
ただ、りんがそれに対してどう思っているのかが今ひとつ読めない

(読めないと気になるんだよねー)

今日はいっぱいお話しよう

ふふっとさつきは笑っていつものようにマネージャーの仕事に専念する


「りん、帰ろー?」

鍵は赤司君が自主練をするから返してくれることになった
「ん」
赤司君に鍵を渡して、体育館から出ようとすると、大輝の声がかかった

「さつき、もう帰えんのか?」
「うん」
さつきの返事に、大輝がじゃあオレも一緒に帰るわ、と

「えええ、今日はりんと帰る予定だったのに!」
「別にいーだろ、なーりん」
「あたしは全然いいけど」
「ほら、3人で帰ろうぜ」
「えー」

涼太が走ってきた
さっきの話を聞いてたのだろう

「りんっち、桃っち、オレも一緒に帰っていいっすか!?」

なんかもう必死に駆けつけましたというように息が切れている

「いいよね、さつき」
「うん!!」
むしろこれは大チャンスかもしれない、とさつきは思う
二人の様子を見てたら#りん#の気持ちも確認できるかも

ガッツポーズしてる涼太
何がそんなに嬉しいんだろうか
一緒に帰れること?
そんなに喜ぶことじゃない気もするけど、涼太が嬉しいならそれでいいかな

「あの……」

不意に涼太の後ろから声が聞こえた
この声はテツヤだ
「テツヤ?」
いつからいたんだろう、気がつかなかった

「僕も自主練終わるんで、よかったら一緒に……」
「うん!一緒に帰ろう」

大人数の方が楽しいよね

向こう側で仲間に入れてほしそうにこちらを見ている真太郎にも声をかけてみる
「べ、別に一緒に帰りたかったわけじゃないのだよ」
なんて本音を晒してくれた
本当におもしろい、なんか可愛いとまで思ってしまう
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