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Unlimited【ダンまち】

第97章 神無(しんむ)





ケイト「益々顔を顰め、溜息混じりに
よさくへ布団ごと叩いて声を掛けました

「なんにもありゃしないじゃないか
「え!!?

でも、確かに…
あれ?

あれえ?」

もう一度戸の外を見るも何もありません
よさくは首を傾げるばかりです


「大方蛍かなんかの光を見間違えたんだろ
「いやそんな大きさじゃなくってよお
「んじゃ寝ぼけてたんだろ
ふああああ
こんな夜中に叩き起こさないでおくれよ」

布団で眠り直すときこに
よへいは首を傾げるばかりでした

戸を閉めてからも、あれはなんだったのだろうともやもやしながら眠りにつきました


その数日後…娘が姿を消しました

戸の外へ出た
見えたのはそれだけでした


あれから毎夜
夜中にした女の声…

それが聞こえた後
ふらふらふらああと
誘い出されるように
戸の前に行くようになっていたのです


そして…
朝方だと言うのに声がし

戸の外に出て
すぐに追い掛けて戸を出ました

瞬きもしない内に、娘の姿が消えていたのです


「どこだあああ!?
おときい!!
「今度はなんだい!?食べさせてんのに!」
床に伏したままのよさくを、ときこが食べさせていました

「ききききききき、みきがいなくくくくくく
いなぐなっで!!」

動揺していたのか声まで裏返って震え
必死に叫んで伝えました

「は…?
いなくなったってのかい?」
こくこくこくこく!!

その問い掛けに、何度も頷き、叫びました


「あの女だ!!女が連れてったんだ!!
「馬鹿なこと言うんじゃないよ!!
すぐ探しに行きな!!
子供の足だ!遠くへ行ってない!!」
「わかった!!」

よへいは
必死に名を叫び
あちこち走り回りました

近辺にはいなかったので
近所から遠くまで、たくさんの人に声を掛け
見かけてないか尋ねました


必死に走り、歩き、山を越えても、谷を越えても、娘は姿を見せませんでした


日が暮れる頃
娘は帰ってないか尋ねると
おりませんでした

「こんな夜中にどこ行くんだい!
「女の声がしなくなったんだ!そこにいるはずだ!
「姿もなんも知らないのにかい!!?
当てもなく走れば倒れるよ!!
戻りな!!!」

しかし…よへいは走り出しました

ときこの制止の声も聞かずに
よさくはコンコンと眠り続けておりました」

娘は一体どこに?
益々引き込まれるばかりだった


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