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Unlimited【ダンまち】

第95章 神(しん)





確かにケイトが死ねば全部消える
その人格は無かったこととなり、統合される
元となった魂の方へ——

確かに君の懸念もわからないでもない…
ずっと耐えて耐えて、耐え抜いてきて……
そこで一つでも許せば、きっと全部がそちらへ傾くだろう

本体を除く全部が、本体へと統合されるだろう


だが……←手を開き
だから…!←拳を強く握り締める

苦しんで、唯一の希望を訴えて、それでも無視する気にはどうしてもなれない!!」

涙を流し、雫が幾度も数を増して落ちて行く


リヴェリア「それでも……

そうしなければ…
守れない

全てを——


この世界は……
所詮箱庭に過ぎないのだからな」

その声に呼応するかのように
再び飛び起きて逝こうとする


邪魔すんなよ!!
いかせてよ!!

あんなに幸せそうに
満面の笑みで笑いながら
死を熱望する姿が…

正しいと?

僕は…そうは思えない


必死に足にしがみついて止め
上半身に腕を絡めて必死に抱き締めて止める
泣きながら必死に止める

それを振り払おうとするケイトに
必死になって縋り付く


もう失(喪)いたくないから
無(亡)くしたくないから

必死に——


そして今…
無理やり眠らせていた

リヴェリアの木々の枝で


もういい加減にしてくれ!!

あの叫びは…
その末に発されたもの(想い)だった


真っ暗に淀んだ目を開けるケイトに向けて
フィンは黙ったまま抱き締めた

そのまま力無く眠りにつくそれを見て
周囲は安堵したように気を緩めた


次の日(11月19日)の朝

願いは?
ケイト「死ぬこと!!」

全部消えるよ?
霊体も消えるよ
それでも?
ケイト「それでも!!←深く大きく頷く

お願いします!^^(にっこにこ)


霊体が完全に消えるまで削ってくれてありがとう!^^

にゃはははははは!!
ひゃっほ〜い!!
やっと身軽になった〜あ!!!^^」大の字ジャンプ

実在化とは…
己の自由と時間を対価とすることで、己を除く全てに自由と時間を無限に与えること

削りとは…
癌一同と半グロの「自らの罪を削り、全てへ植え付けて同化させ犯罪者(癌一同と半グロ)へ変異させる行為」の内
同化及び変異を止める為に、自らの『命と自我と記憶』を削り光へと変え、人為的に植え付けられた「その魂が犯していない罪」を消す対価とすること


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