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Unlimited【ダンまち】

第94章 創傷(そうしょう)





ケイト「………

←微笑
ありがとう
頼りになるな」

しのぶ「お互い様です←目を伏せる
私も…貴方のこと、誰よりも頼りに思ってます(微笑)

ふふっ^^
なので…そんな顔、しないで下さい」

苦しそうに歪め…涙をポロポロ零していた

愕然とするよりも、何よりも…
それが先立っていた


ケイト「うん…わかった」ごしごし

しのぶ(フィン)は寝込んでいた

2025年9月20日
一昨日の訪問が効いたのだと隊長から言われ発覚した

ずっと抱き締められていた理由が今になって分かった


化身来華の世界でも同じ事態が起きており…

半グロのせいで、今も苦しんでいた



そんなこと思ってないから何?
だから我慢しなきゃいけないの?
それを強いる資格が自分にはあるって思ってるからそう発言してんの?
自分だけ削られないのが当然で、その為に削れよと求めるのが正しいの?
それが罪だと――何故思わないの?


それに初代は、拍手を送っていた
それだけじゃない…

創世神達、原初の神々界は皆…全て、一様に拍手を送っていた

全くの同意見だと――



そいつの実在化が辛かったら自分の分を使ってくれだなんて思えないのに?
人にばかり求めて自分は何もしないでヘラヘラ笑って求めるだけなんだ
そこが悪いとさえ思えない人なんだね、貴方は

自分が実在化して欲しい人だから、自分を使って欲しいだなんて微塵も思えないんだもんね
もし思えていたら消えてたよ

半グロの実在化は、自分を大事に思う人の消滅によって成り立つものだから

良かったね…口先だけの人間で

自分は消滅したくないんだもんね
命も自我も記憶も……

本気でそう思ってたら消えてるよ
それぐらい必要だから

人一人が対価に回る場合
二度と生まれてこないことを対価にしない限り、実在化なんて出来ない代物だから――
そう本気で思えない限りは、出来ないよ…絶対に!!

それが…癌一同と半グロだから


一生人にだけに求めて生きてたらいいんだよ
犯罪ぶちかました街で笑ってさ

そんな人間こそ大事にされるべきなんです!って


泣きながら笑うケイトの心に…

優しく頭を撫でた


報われない心が流れ込んでくる



大事にされないままの痛みが濁流となって雪崩れ込んでくる



フィン「大事にね?」
ちゅっ

うん…と小さく涙と共に返された


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