第94章 創傷(そうしょう)
ケイト「だから…その方がいいのに
早い方がいいのに…
なんで……
じゃまばっかり……っ」
ぼろぼろと涙を零しながら、嗚咽を堪え、身を震わせる
弱音、本音を出すそれに…
言葉を飲み込む他なかった
ケイト「いやだ…
もういやだ…
たのむからおわらせてくれ
けして
しなせてっ
やすませてっっ!!」
その痛々しい本音に…
言葉に…
優しく撫でるしか出来ずにいた
何を掛けても否定になってしまう
その想いは…決して変わらない
現状が何も変わらない内は、変えようが無い
その痛みは消えはしないのだから――
人がいる限り…
堕落したい人がいる限り……
初めて吐露した本音…
それに伴い
傷が疼いた
結局…その日、晩まで僕に縋り続けていた
しのぶ「いやならやらなきゃいいのに」
ケイト「私もそう思うよ
でも…
そうすれば全部消えるんだ
だからやってるし…やめられないんだよ
どんなにやめなくても…
消えて欲しいとは思えないから……」
そう言葉を返された…
他の人の削りでは、実在化すら儘ならない
その為、ケイトだけが犠牲にならないといけない
ケイト以外には出来ないから…適性が無いから
半グロが消え去る――その日まで…
その日は…もう、ほんの少し先
9月30日には完全に果たされ
闇の煙を出す大元が完全に消え去ることにより、清浄化が完了する
だが笑って地球で過ごせるようになるのは当分先とのこと
ケイトが小説を書いている側の世界線では
主犯格の癌が消滅したことに伴い、既の所で五千年毎の人類消滅の大災厄を免れたのだというのが真相だ
メリオダス「本当に、いいのか?
死ぬより痛いぞ…?」真剣
エリザベス「…………
はい(真剣)
私も…背負わせて下さい(微笑)
ね?^^」
メリオダス「……………
ごめんな…
巻き込んでしまって……」
エリザベス「………
以前…言いましたよね?
巻き込まれに行ってるんだって」微笑←化身来華274ページ参照
メリオダス「瞠目)!!
………エリザベス…」
エリザベス「自分の意志で、決めたんです
貴方と同じ…
だから……
一人で、抱え込まないで下さい
私も…実在化されているのは一緒だから
貴方が、一人で犠牲になるぐらいなら…
私も…一緒に……」