第91章 轉儛(てんぶ)
しかし――返ってきた言葉は無情にも
創世神の親『戻らん;
与えたものは元には戻らん
実在化の為に、命と自我と記憶を支払った分が、二度と戻らんように――
元から無かったものとされるように―――』
僕等の期待を打ち砕いた;
ケイト『^^』
ニッコニコで答えるそれに…
困った様子にばかりなっていた――
7月18日の朝…
騒いでいた理由は…←5501ページ参照
アルバートの件だけでは無い
ケイトの覚醒によるものだ
ケイト『お母さんも自由になって――皆で一緒に遊びたい
この世の人達なんか
犠牲なんかなんとも思っちゃいない!
誰かが皺寄せを食っても…
それで消えて行っても
笑う以外何もしない!!
助けられるのは――『俺(原初の始祖神2代目)』だけだ!!!!
絶対に――死なせない!!!
消させない!!!!
お母さんが死なず、消えず…
皆で一緒に――自由に、笑って過ごしたい
楽しいことをいっぱいしたい
ずっと頑張ってきてくれた分
ずっと………楽しいことや幸せなことを
一緒にやりたい
皆で一緒に――自由に)
自由だああああああああ!!!!!!!!
あっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!!!!^^』
心の声と、実際の言葉に…目を見開くばかりだった;
魂(霊体込み)の、身体(肉体)への帰化――
創世神の親『魂、霊体、肉体
3つの種類がある
これまで使ってきていたのは……
それぞれのものであれど、魂の力を起点としている
しかし…肉体の出せる力には限界がある
それを解放するのが……魂と霊体の一体化
その次の段階――――
肉体への帰化だ
魂の肉体への帰化とは…
文字通り、魂が肉体と同化することを指す
魂と霊体は密接に結びついている
肉体が生きている間は特に――
そして…肉体にも……
その結びが解(ほど)け、霊体が魂と一体化して溶け込み、今度は肉体へと転化し拡がり――一体と化す』
ケイト『やっとやりたかったこと(恩返し)が出来る!!
お母さんの負担を0に
そして…命や自我や記憶の損失を0に、時間と自由の損失を0に――
無となることを0に―――
そして…同時に、対価を必要としない実在化へと至る
無線化として――『守り』へ送る分だけとなり、削られる分(対価)が無となる』