第90章 未来への展望
『寝た切りの動けない無抵抗な老人を殺してまで果たすべき正義とは――?』
『殺した責任皆無!自分は悪くない!主犯格の癌の主張とは!?』
といった見出しがある新聞が、今もありありと残っている
それは――危険信号として、この世が「主犯格の癌」一人によって脅かされた証拠として、歴史ある遺産として遺されることとなった…「人類を幾度と無く脅かし続けてきた犯罪者」として―――
この世を学校で例えると…
普段品行方正だから、
人を守る為にしたことなのだから、
攻撃されて傷付いても、人が死んでも、
建物が壊されて住めなくなっても、
安全な場所や状態じゃなくなって、路頭に迷って殺されても、
賠償もされず、直そうともされず、謝ろうともされず、逮捕もされない
『取り締まる側=強力な先生や被害者達の親と学友』にばかり媚びへつらい、
どれだけ実害を被らせても何もせずとも許してもらえる環境を自ら作り上げ、
『人』に直させて自分は何もせず、『人』にばかり犠牲にさせて自分だけ失わず、
おかしいのはお前一人だと、被害者達の外堀を埋めて回り、孤立させ、
責任も果たさないやりたい放題を、いつまでも正当化してやり続ける
善良だと信じたり大事に想う人を盾にして、
他にもやりようは幾らだってあるのに、
いつまでもどこまでも『人』を犠牲にするやり方を常に選び、勝手を貫き通し続ける
そんないじめっ子でしかない「それ」を
善人と言うものも、味方となるものも、「いじめっ子」であり、「加担者」であると――
わかり切ったことなのに、何故―?
とまで記されていた
ミルキ曰く
『これ以上人の世話になる趣味はない』
とのことだ
『なんて頑固親父なんだろう…』
なんて困惑した
最初に話を聞いた時は
しかし…人を重んじ、思い遣る芯の温かさを、しっかりと感じていた
深い思い遣りの心を持った方だったのだろう
素直になれないだけで…
その芯の部分こそ、評価すべきポイントなのだろう…深々と感じ入るばかりだった
感慨深い出来事に、目を瞑り腕組みしたまま深く頷く中…
ケイトは嬉しそうに天を見上げ、笑っていた
きちんと…その想いは受け取った、とばかりに………
ケイト「だって押し付けるだけ押し付けてもし幸せじゃなかったら嫌じゃない
不幸になんてさせたくないもの^^」