第90章 未来への展望
母体側から胎児側へ送るのは出来るが
胎児側から母体側へ送る術は無い――
胎盤からIgG
免疫グロブリン
つまり胎児達の免疫を意味する
自浄とはそれ、免疫であり
実在化とは栄養と酸素の補給に伴う生命維持を言う
その自浄に伴い
癌に植え付けられた罪は
分離しやすい状態を維持出来る
その自浄か罪か
受け入れるのはどちらか
その考え方や認識の相違から
影響は決まる、と共に結果も……
それが…どちらに心を開くかということだ
心を開くとは…その影響を受け入れることを指す
逆に心を開かず嫌悪すれば、その影響を受けず最小限で済む
血液型が違おうが
HLA(ヒト白血球抗原型、一致していれば免疫臓器移植で拒絶反応が起きない)が異なろうが
胎児の内は、母体から幾らでも拒絶反応無く、送られ続けられる
拒絶すれば死ぬからな
しかし…その意志の自由をも実在化する故に…
願うが故に…事象となりて、その者等に影響を及ぼした
その者等には最低限度のみとし、癌に拒絶反応を抱かなければ助からないことが現実となった
初代は魂を
2代目は霊体を
双方、役割分担をすることで、擦り減る寿命を、自我を、身体の命を…記憶を、自由を、時間を……
減らそうとした
しかし…どちらも大差はなく、変わりはなかった
生きた霊体には、同じく生きた霊体で無ければ影響を及ぼすことは出来ない…
だから……原初の始祖神…2代目様は、この世に生まれ落ちた
全てを癌化から守る為に――
それがケイトだ」
アイズ「!」瞠目
フィン「そういう…ことか!」ぎゅ!←拳を強く握る
ウリエル「免疫とは、植え付けられた罪に対する
剥離のしやすさ、同化のしにくさを意味する
植え付けられた罪とは
こちらでいう癌腫瘍を意味する
それをステージ0か、酷くてIという状態を維持する
そして常に剥離しやすく、分離しやすい状態を維持する
それが自浄――
しかし…癌へ心を開けばその時点で
ステージIIを飛び越え、ステージIII、IVへと至り、
転移細胞へと変異させられてしまう
そのまま癌細胞、すなわち隠れ癌へと――
リンパ節とは魂
上皮細胞や筋肉細胞は霊体を意味する
上記の例えで言うならばな…
癌の進行具合、浸透度(同化具合)についてだが…
ステージ0とステージIは霊体のみで済み、分離も抜去もしやすい
