第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
第2章――最初に載せられるのは、下記のこと―――
原初の始祖神の齎す、『己を除く全ての実在化』
『己のみの『命』、『自我』、『記憶』』を対価にし
それぞれが順に、『己を除く全ての『命』、『自由』、『時間』』を生み出す対価となっている
それらを総合して、『実在化(自浄込み)』なのだと―
魂を身ごと削る…その役割は、新たに与えられる二重目の『創世神の膜』によって、人間で言う胎盤の如く強制的に行われる――そうでなければ…少しでも嫌がれば、消滅してしまうから
己のみの『何』を対価にし、己を除く全てに『何』を与えているかを箇条書きすると―
『命(寿命)』を対価に、『命』を――
『自我』を対価に、『自由』を――
『記憶』を対価に、『時間』を――
それら全てで『自浄も含めた実在化』と成す――
本体以外もまた、分体であったとしても『自由と時間』を与える理由はそこに在るのだという―――
命を、削られて対価とする
実在化をしたくない削られたくないという自由を、放棄する形で対価とする
時間ありきの記憶を、一方的に削られる形で時間の対価とする
それぞれ3つで自浄と実在化とする
命とは、生きること
自由とは、持つ自我の自由さを
時間とは、自我を成長させる時(きっかけ)を
実在化とは、それぞれが自由に生き、時間を過ごし、異なる自我を抱き、育み、成長し、『神』へ至る手助けをすること
己を除く全ては――己(原初の始祖神のみ)の犠牲によって成り立っている
その為――地獄落ち…中でも特に「癌」や「隠れ癌」、「準癌」に至るまで、厳しい目で見られる
より一層犠牲を強く強いることになるし
何より実在化に神よりも5000無量大数倍必要となり、余計に負荷が掛かってしまうから
尚更、この世においては近くに居ることも間々ある為――精神的にも魂的にも負荷が異常に掛かってしまい、肉体にまで影響が及んでしまうのだとか―――
ちゃんと悪は悪として罰しようといった風習が根付き出したのは、そういった側面からでもある――
遍く己を除く全てはケイトの一部(命)でもあり
それぞれ異なる面があるのはそれをそれぞれの在りたい望む形に置き換えているからだと
それ故に――『神々の逆鱗(穢してはならないもの)』とされている
この第2章がそう呼ばれるきっかけとなっている―――
