第86章 紡ぎ
原初の始祖神
御利益
・全ての実在化を司る
・どんな願いでも叶う
ケイト「そんな風に言うのやめてよ」
ウリエル/フィン/アイズ『事実です/事実だろう?/事実でしょう?』
ケイト「ぐっ;
……もお;←諦めた
………←項垂れて考え込む
無理だよ――
無理だよっ
心を痛めないなんて…
生まれて来ただけで、罪があるだなんて…思える訳……(震え)
っ(ぽとっ)
無理だ――(そんなこと、出来ないっ」瞑った双眸から涙を零す
ウリエル「……
だからこそ…貴いのですよ」
フィン&滅神『ああ…清いとも言う』目を細め、微笑をたたえる
アイズ「うん…あたたかい」微笑
フィン(青いかもしれないけれどね…
うん…そこまで大事に考えてくれるのは…居心地がいい^^)ふっ
そのあたたかさが、全てを包み込み、全てを守り、慈しみ、在り続けるように助けてくれていた…実在化という力と変じて――己が身(魂)を『文字通り』粉にして
とっても和やか
落ち着いている
誰もピリピリしていない
そんな和の空間が、歪が一欠片さえも無い空間が…変わったのは……癌が生まれたから
他者を脅かしてまで、欲を満たしたくはない人達
他者を脅かすことを、欲を満たすことに汲み入れる人種
真っ二つに分かれた
後者が癌、前者がそれ以外の人種だ
癌には
心を許しちゃダメ
幸せになって欲しい
その願いを利用するだけ
創世神の親の良心を弄び、殺し、死に追いやった
その魂達が犯した、その罪は…どんなことをしても消えはしない
たとえ新たに生まれ変わろうとも、その本質に刻まれた罪は消えはしないから
必ず癌になる
創世神の親の残骸を抱え、咽び泣き、慟哭を上げた
笑い声が聞こえた
癌の、底知れない闇を含んだ、低い、笑い声が――
創世神『こんなものの為に死んだのか――
殺されたのか――!!』ギリッ!!
怨みは…消えはしない、永遠に
その折だった――
憎しみに駆られ、全てを闇ごと消し去りたい心中に駆られる中…
あの声が響いた――
最期に遺してくれた――
今際の際の言葉を―――
繰り返すな――
その言葉のお陰で、踏みとどまれた
たとえ…どんなに生まれ変わったとしても、必ず……
繰り返させたりなんかはしない、守り抜いてみせる――!!(真剣&睨視)