第85章 エラー

うおおおおおおおお！！・・とメモを取り続けるエルに、
ビシィッ！バシィッ！！・・とその背を叩きながらツッコむティオネに…

一瞬で猫なで声に切り替わったそれに、反応が思わず硬直してしまうのも頷ける話であった……；



この世界は…消えるはずだった

癌という存在によって…
それを生み出した存在達が巣食う、ある場所によって……


元凶は――この世

この世から全てを闇に変える癌の闇が噴出し、世界そのものが崩壊し、消え去るのは時間の問題


その折…たまたま、死んだ二番目が2代目原初の始祖神…ケイトへ直談判した
お母さんを助けて！と

任せろ！！
ケイトは間も与えず、間髪入れずにそう叫んだ


二番目とは…生まれていればケイトの姉となる人
彼女がケイトの生みの母となる人から流産し、死んだ
そしてあの世に行き、母の行く末を知ったが故のことだ

この世界が消滅するという定めを知ったのは…その後のこと



それからすぐ、ケイトは行動に移した
あの世の、幽界の頂点にいる閻魔様にお願いしに行き、許可を受けると共に龍神様に連れられ身籠られた

それに伴い――世界の消滅は免れたのだ


全ての元凶はこの世に過ぎない



『ほっ…助かった』
胸を撫で下ろす、この世を除いた世界一同

この世のものは、修業に専念させる為に世界事情を読み取れないようにされている為、自らが自らで自らを消滅の危機に晒していること、及び、危機に晒されていることに気付けなかった


そして――更なる厄災、新たな癌が誕生することに‥誰も気付く由も無かったという……



絆創膏のようなもの←4915ページ参照

ケイトが死んだら大変なことになるんだからね！！←4924ページ参照


と原初の始祖神様から直々に言われたのは、その言葉は、そのままの意味だと、私達は今になって知りました――



ウリエル
ガブリエル
ラファエル
ミカエル

他の四大天使の方々の名前です

それぞれ始祖神の身の回りの世話をしてくれているそうで
動きたくても動けないので、代理として筆頭になって動いてくれるのだとか←4928ページ参照


自身が死ぬべきだと、死んでしまいたいと、自己嫌悪に陥っているケイトに居ても立っても居られず、伝達しに来てくれたというのが発端だったそうです――

ケイトは世界（全て）の生命線なのだと―――