第85章 エラー
作者『あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。ありがとうございます。
今年もよろしくお願いします。皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます』
~本編に戻ります~
ケイト「…‥…
何辛気臭い顔してるんだよ」苦笑
フィン「させた君が言うのか;」じと目
ケイト「済みませんでした;」たらーり
苦笑交じりに俯くケイトに、周囲からの目は優しく…やれやれと溜息を零した
ケイト(始祖神憑依)『ケイトの目を通して全てを見てきた
左目を借りて――
だからこそはっきり言おう
癌を善人だと思ったもの、癌に与(くみ)したものは、須らく癌になる
忘れるな――
人のことを考えず、自らの欲望のままに無理強いをする
人を見ず、思い遣らず、消えるまで暴走を続ける…
思い遣ってくれる人々を――道連れにして
それが――世界を消滅させる癌の姿だ
忘れるな――――
そして――――――
繰り返すな――――――――』
左目を、その虹彩を瞳孔ごと白く発光させながら…そう言った
その言葉に…皆は頷いた
「癌」とは…
「『寄り添い思い遣ってくれる方々』を見ず、欲望のままに強い、暴走を続け、危険に晒し、殺し続ける愚者」だと、
「『恩人』に対し、恩人と扱わず、仇で返し、その行為を善だと思い、認識するよう求める悪逆非道な大罪人」だと…
そう――認識を改めた
その「在り方」を、善とするから、「歪める」から、「癌」となるのだと―――
ケイト「なんで実在化をオフにしないかわかるか?
「癌」のような…「好き放題に消したり、人のせいにしてやりたい放題にするゴミ」じゃないからだ
出来るとやらないは、違う(≠)んだよ」睨視
「癌」にそう説明する
異なる平行世界のケイトが見えた
と同時に…フレイヤの想いが流れ込んできた
伴侶(オーズ)の条件は輝いた魂の持ち主かつ、フレイヤが求めても輝き続けることが出来る魂。
癌をオーズと見初めて気に入っているのではなく、見たことのない透明な魂だったから気に入っていただけ。
輝きの色を変え、歪み、取り入ろうと媚び、歪むものが非常に多い…
あまつさえ、本気で魅了すれば、容易く折れる、神々であってもかかるほどのもの。
けれど…ケイト一人だけは違った。全く歯牙にもかけず、意にも介さなかった。