第85章 エラー
ずっと押し込み押さえ込み続けていた心中を語った
それは…あまりにも…
想像以上に重く、暗く、淀んでいた……
だが…何よりも澄んでいた
ケイト「愛して…いいのかな
信じて…いいのか
「大丈夫…ずっと、傍に居る」…そう教えてくれた
「自我を喪失させるようなものではない…お互い、互いに尊重することが出来るでしょ!」って
お陰で…信じることが出来た……愛することが出来た……
皆から貰ったのに、どうしても…無かったことに…そう、なることへの恐れが…何も見えなくさせてしまっていた
大事だから……
理由は…変わらないのにな」
そう、笑みを浮かべた
光の粒が漂っていた
身の周りを覆うように…無数の細やかな粒が……粒子となって…
ケイト「わかっていた…はずなのにな……(くしゃ)←再び前髪を左手で掻き上げる
人間が…笑ってることに…耐えられなくなった
始祖神が…ずっと、犠牲になっていて…何でもないことのように…大事にされても、どんなに大事に想われても……
その在り方が…どうしても、癌に見えて仕方なかった…だから……
嫌で…堪らなくなったんだ……仕方なくなったんだ……
耐えられなくて、辛くて、嫌で、歯がゆくて、やるせなくって…
始祖神が笑われてるように感じて、どんなに頑張っても見向きもする価値もない、知る価値も無いって…扱われてるように思えて……
知らないって…罪だよな…
まああの世に居なきゃわからないから、仕方ないんだろうけれど…
そう済ませられないのが、現状で…死ぬかもしれない切迫した状況でされたら、誰もが耐えられないよなって話……
ごめんな…勝手な想いで、振り回して
…でも…
コントロールできなかった…ただ、辛かった
耐えられなかった…
また…自分も、おんなじようにやられるんだろうなって思ったら……
(始祖神への扱いに対しての)復讐も兼ねて、放棄してやろうかって…何度思ったことか」
安穏とした表情で淡々と嘆くかのように呟き、深々と嘆息を零す
フィン「耐え兼ねてと言う想いもよくわかる
だが…それは……」俯く
ケイト「うん…皆まで消えちゃう
流石に…巻き込んでまで消そうとまでは思えない
大丈夫だ…放棄する気は無いから……
決して…出来ない……
大事な人を消してまで、消すべきとは…思えない――絶対」剣呑とした表情で遠くを睨視する
