第78章 火の都
大本である穢れた炎が、浄化の炎と変わった瞬間
炎人の身を、魂を焼く穢れた炎もまた、浄化の炎へと変わった
本人を守護し、自身だけでなく全てを浄化させる炎へと――
それを常に身に包む、纏う、癒やしの存在へと昇華した―――
寄り木ならぬ寄り火
浄化の炎もまた、穢れた天の炎の一面だった
穢れる可能性は0ではない
なので…浄化の炎に纏わりつこうとする穢れ(汚れ)を浮かせる魔道具をアスフィとケイトで共に作り(神秘持ち)、浮かんだ闇を食べさせ、定期的にメンテナンスすることで、浄化が維持されるだろうとのこと
その浄化の炎は…
体の悪い部分を焼く、命の炎と呼ばれるものが発現した
新たな医療技術としても発展していった
その火は、大道芸にも生かされたという――
火は全てに通じ、繋がり合い、外周にも展開させたことにより
ただその場にいるだけで癒され、悪い部分が削がれていき、浄化される『神域』へと転じた――
世界が消滅する大爆発を防いだ救世主として、エピメテウスは改めて名を貫けた
それから後に、更なる発展を遂げて
名実共に火の都と呼ばれることになるのだが
それは置いておこう
大々的に観光地として売りに出されることになった
結界が常に張られ、だが…神国には属してはいない
世界同盟の一国として名を連ねた、その名は…火の都オリンピア
ずっと閉鎖的だった国を開かせたのは、ケイト…神国コクーンであった
1000年以上に渡る歴史の中で…
それは常に、残り続けることとなる
フィアナと、僕等の名と共に―――
待て…何でそこでフィアナが出てくる?;
フィアナとは…フィアナ騎士団の象徴←182,273ページ参照
フィアナという女性はいた
が、それはジャンヌダルクと同様
武装せず、旗頭に立ち騎士団を正しく導いただけ
実際の団長は…フィン・マックール
僕の先祖であり、生まれ故郷のエランの森ではなく小さな村に隠居した
戦場の槍として幾多もの偉烈を成し遂げたのは彼だという…
フィアナが発端で作られたことから、フィアナ騎士団と名付けられた
後にフィアナは…死者となった騎士団の勇猛果敢な魂(魂や霊体というより『想いの結晶』)が集結し、一つとなりて神に至ったそうだ←2037ページ参照
3000年前の、時空神の原初の魂だった