第78章 火の都
数分後…エピメテウスがその場に崩れ落ちた
エピメテウス「…っ
ひっく
あああああああああああああああああっっ!!」
滂沱の涙を流し、咽び泣く中…ケイトが呟いた
ケイト「……
お前の怨嗟(想い)は、私が引き継ぐ
お前のやりたいことは――なんだ?」
エピメテウス「――ひっく
もし――
もしも――
許されるのならっ、ひっく
(ぽとっ、ぽととっ)
(ぎゅう&がり)
英雄に―なりたい」
ケイト「ん←目を伏せ微笑
わかった(頷)
じゃあなれ」
『…
!!?』瞠目
ケイト「火の原初の魂だろ?お前も
アスフィと同じ
お前は3000年前の、だが
火の扱いなら、エピメテウスの方が長い
お前に任せるよ」
『!!!?;』
エピメテウス曰く、ケイトを穢れた天の炎に叩き込めば今まで以上の大爆発を起こし、地上を焼き払うことが可能だと判断して強行に至ったらしい…
英雄と言われるだけの功績を残しながら蔑まれ続けられることから、世界を憎悪した。
だが厳密に言うと、地上を焼き払うのは結果であって、真の目的は世界を見下す為に隻眼の黒竜を倒し歴史を塗り替えるのが目的。
だがケイトに隻眼の黒竜は屠られてしまった。
ならば…ケイトを倒して英雄になればいい、と考えたようだ
ケイト「おおー…
なるほど!一石二鳥だね
目的は水蒸気爆発か
天の炎も消せて、更には目的も達成できる
中々の優良な作戦だね」キラン
『感心してる場合か!!!;』
アイシャ「もしそうなったらただじゃおかないよ!!」メラメラ
ケイト「いやまあ止まったから良しとしようよ
穢れた天の炎が暴発する
そうなれば世界は終わる
世界を終わりから救った救世主、英雄…
形は違うけど…なっちまえよ(微笑)
不服か?」
エピメテウス「……‥
いや…
十分だ(微笑)
何故かな…心の荷が下りた
ありのままを、曝け出したからだろうか…
よくはわからない…
だが……
今、私の心は…とても、晴れ晴れとしている……
今の、この天候のように……」
窓の隙間から見える、晴天とも言える光景を見ながら…
エピメテウスは微笑んだ
とても満足そうに…
だが僕等はそうではない
とばかりに……‥
憎悪を込めて睨んだ、心底睨視した
エピメテウスを
ケイトと教団を除いた全員で――