第77章 新時代の幕開け
貫頭衣とは…
一枚の布の真ん中に穴を開けて頭から被り、前後に垂れた布を腰で紐結びして着る様式のものを言う
V字ネックになっており、長さは前後共に膝より下まであり、両脇は縫い合わされていないから丸見え…
かと思いきや、ちゃんと神の力もあってか塞がっていた…
残ねn
おっほんっ!!
んんっ!
うん、しょうがないね…下は裸なのだし…‥
無論、聞いてみたが…
テロップ『流石色んな意味で勇者!!』
うるさい(ぽつり&即答)
結果は……
ケイト「……(じとおおおお)
………変態」
があんっ!!!!!←大岩が脳天に降ってきた(フィンの心境)
軽蔑されるような目で一瞥、睨視と共に一言言われ、目を逸らされた…
図星…
なのだろう
だが……
ひゅううううう
そのまま背を向けて僕の元を立ち去っていくケイトに、僕は何も言えず…
一人取り残された僕の傍で、風だけが自らの存在を示すかのように、纏わりつくように吹いてくれた
ぽんっ←背後から、左右の肩に各々手が置かれる
アル「だっ!」
ディ「うっ!」
フィン「…………
…ありがとう」くぅっ!わなわな←半泣き
いや…うん、仕方ないんだけれど……
ね?;
テロップ『男の野望(好奇心)を叶えたフィンに拍手!!』
しなくていい;(苦笑&汗)
さて…
約束通り、世界樹の精霊界で見つかった神卵を持って行った訳だが
一体どうなることやら……
まあ、害があるか無いか、一度でわかるのだから…念を押しておいて損はないはずだ
もし損があったとしても…僕が慰めよう、力になろう
一人きりで、抱え込ませやしない――
そう、ケイトの背を見送っていった
予定通り…
異世界からの珍客の元へ行こうとする、その背を…
一切の差別意識を持たずありのままに接している
魔族と会ってすぐ抵抗なく受け入れたのも、ドン達神獣を受け入れたのも、
守り人の動物達と共に生き、彼等彼女等とも会話してきたからなのだろう…
会話できるのならば、差別はしない
だが…癌との区別は大事だ
自らの自由の為に、
自らの責任を蔑ろにし、
人の自由を侵害する人間を、
何故――それでもなお、生かさなければならない?
人を害するだけなのに
自分の好きにする、それが癌だ
たとえ――何であっても
そう語った