第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
エル「それ(聖域)を齎してくれた雫は、かの世界樹と対を成すもの…
これが、そうです。
常に聖域を齎し、我々を包み、慈しみ、守ってくれています。
あなた方も、受け入れられたようですね(微笑)
よかった…」ぽつり
最後に目を細め、聞こえない程の小さな声で、安堵と共に呟いていた。
根が清く、優しいものなのだろう…
半身となれるものは、それのみだとも聞いていた…
なので、すぐ合点がいった。
オルガナ「綺麗じゃろう…?
ワシら精霊はここから生まれ、育ち、時を共にした。
幾度となく、まだ汚らわしい人間達が蔓延り、この地を手中に収めようとまでしてきたが…」
エル/オルガナ「「私達の手で、力を合わせて、戦い、守り抜きました/守り抜いた」」
フィン「なるほどね…文字通り、聖域という訳か…」
辺りを見渡すと、守り人のようで、タイやヒラメ、シーラカンス?といったものもまたいた。
他にも、絶滅していた者達も…首長竜までもがいた…
海の精霊の形は様々で、一定していなかった。
アメーバ状のものから、他の者達と連なったものまで…
人間達と仲が良いようで、仲睦まじく手を重ね合わせるもの、唇を合わせるものまで…
ああ、結婚も出来るんだね…半身が多そうだ
その光景を前に、心中で呟いていた。
エル「この中央にあるのが、先程言っていた雫…
『始祖神の涙』です」
テロップ『ドドン!!』
キラキラと光輝く雫の上に、テロップが音と共に重なる
心無しか…
雫『ふんすっ!!』キラーン!!
胸を張っているように、僕等の目には見えた…;
ケイト「……
よだれではなく?」
テロップ『カカン!!』←どこからともなく拍子木の音
フィン「ぶふっ!」吹き出す
ケイトから流れ込んできたイメージ像
始祖神「くかぁー」
うたたねし、涎を落とした
笑うしかなかった、が…
ケイト「痛い!
痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い!
ごめん!ごめんって!!ごめんなさあああああい!!!」猛然ダッシュ
始祖神『まだまだまだああああ!!!・・』オラオラオラァー!!
魂から直接頭を攻撃されて頭痛のあまり辺りを走り回り出した
エル「ほんとに始祖神本人?」呆れたように眉を顰め指差す
フィン「あはははは^^
そうだよ?
そう思いたくなる君の気持ちもわかるけどね?」くすくす
