第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
国の始まりを説明してくれた。
その折、その前にケイトが始祖神の原初の魂であること、を明言した。
黒龍神、始祖神、玄武…
様々な神々が、ケイトの魂の中に間借りしている
そうは言ったが、実の所は『憑依』に近いらしい
それが許されるのは、人格に全く変化が見られない程のそっくりのみ
なので、始祖神本人と言えるのだ
上記も追加して…
フィン「ちなみに僕は滅神の原初の魂だ」自分を親指で差す
エル「そうだったのですね…」ぽかん
ケイト「こういう原初の神々のそっくりさんで、分体が宿っている魂のことを、『原初の魂』って言うらしいよ?」
エル「へえ」ちらっ←オルガナを見やる
オルガナ「聞き及んでおる」頷
真偽を確かめる為だろう
その言葉に頷き、エルもまた承知したようで頷いた。
エル「遠い昔…人間という種族が生まれる前、一つの雫が世界に齎されました。
そこを起点に、精霊界は出来、数多の精霊が生まれ落ちる聖域となりました。
神々も立ち入れない、立派な聖域に…
我々海底人は、海に戻ることを選んだ者達です。
地上の争いに嫌気が刺し、辟易した者達だけで構成されております。
幾度となく巻き込まれた私達は、安寧の地を求めました。
ですが地上にはなかった」
フィン「精霊の森には?」ひそ
ケイト「多分、だけど…
やっぱり…
ニアミスしたらしいよ」小声
十字架を通して知ったらしいそれに、なるほど、と僕は頷いた
エル「さ迷い歩く私達に待っていたのは、
食い散らかそうとするばかりの獣同然の野心の塊とも言える、獰猛な人間達ばかりでした。
私達は、海に行く他なかったのです…
そんな人達に追われ、海を背に崖に追い詰められ、囲まれ…
地上を埋め尽くさんばかりの人々を前に…
私達は、海に飛び込むことを余儀なくされました…
その時…何が起こったと思います?」
フィン「精霊の深海へ導かれた。だろう?」
エル「ふふっ。わかりますか?」
ケイト&フィン『うん!&推測だけどね』
ケイト「それでも追おうとした者達は海に飲まれ、溺れ死にましたとさ。
ちゃんちゃん♪」
エル「その通りです!
あの時…私達を光で包み、深海へと導いてくれました。
深海に作った神域に…自ら招き、受け入れて下さったのです」微笑
そう言いながら、大きな建物の中へと僕等を引き入れた
