第75章 神器、覚醒
ケイト「うん…わかったよ…(微笑)
ありがとう…(なで)←フィンの頭撫でる
ごめんね…
あんなこと、言わせてしまって…←哀しそうに顔歪める
そんなつもりは、無かったんだけれども……
私には…私より、お前の方が
フィン「僕だってそうだ!!!!
君が…何よりわかっているだろう?
先立たれる気持ちも、何もかもを失う側の想いも…!!」涙
ケイト「ああ…わかってる
わかってるから…何とか←眉間に皺を寄せ
フィン「その前に君が死んだら元も子もないだろう!!?
何の意味がある!!!?」
ケイト「……
うん…
本当に…そうだ」俯
フィン「君はいつも…自分なんて、と…
仕方ないだなんて扱うな!!
君が、君を、一番、大事にしろ!そう扱うな!!」
ケイト「……うん…わかった…‥
わかったから…
ごめん…本当に、ごめん……
言わせちゃいけないこと、言わせちゃって…
わかって…たのに
フィンの想いも、経緯も、全部…」
フィン「ぐすっ……
僕の方だ…」
ケイト「へ?」
フィン「僕の方こそ…
君に…
確認もせず、決め付けてしまった…
いや…想いの底を、勝手で測ってしまった
僕にとっての底を、一番底だと…軽く想定してしまっていた……
謝らなければいけないのは、僕の方だ」
ケイト「それこそふざけるなって話
ぎゅうっ!!!←フィンがケイトを抱き締める
ちゅ←そのまま唇を奪う
ケイト「!!」瞠目
フィン「君がそう思っても…僕は、そうは思えないんだ
理解したいんだ
共に寄り添いたい、過ごしていきたい…
共に、生きて行きたいんだ…どこまでも、一緒に…どんな時も、どんな場所も、一緒に、楽しんで、幸せに、元気で、いてくれたら、もう、何も――」
涙が頬を伝う
ケイトの目が潤み、頬を伝って落ちていくのが見える
ああ――情けないな
泣かせてばかりだ…
僕も、君も、互いを――
失いたくないから
何よりも代え難い存在だから―――
フィン「頼むから――君一人で、抱え込むな
今度こそ――見失わないから
僕だって君を失いたくない、そこだけはわかっていてくれ
わかっていて、それでも優先したのはわかっている…
今度は、そんなことをさせない
させなくていいぐらい、僕も君を離さないし、ひとりでは悩ませないから」
ケイト「……っ、ひっく」こく