第72章 真相
ものでも大事にし続ければ魂が宿る、なので大切に。
という方針からだ。
その結果、無償で行われている
「学舎による教育」、「治療場による治療(一部治療費有り)」、「神殿(孤児院込み)」に寄付してくれるものが増えていってくれている。
正の無限ループとなっている…
だからと言って、国王が全て出来ると思うなかれ…
ケイトがしているのは環境の整備、新たなイベント事の創設であって、
各分野への口出し、介入ではない。
下手に干渉して混乱させるのもあれなので最低限に留めており、畑違いということで各分野の長、リーダーへ全権委任している。
『はい!&お任せ下さい!』気を付け
それらに伴い、国王から直々に『全幅の信頼』を得てのことから、頑張りに拍車がかかっている。
何故こんなシステムにしたのかは…
ケイト「お互い、しんどいのは少ない方がいいでしょ?
やらなくていい苦労を悪意ある人から山ほどかけられたり、頻度だってそりゃ多かっただろうけど…
その頑張りが少しでも報われて欲しいんだ。
無駄じゃなかった、ってさ^^
お互い…(微笑&遠い目で遠くを見やる)
生き生きと、笑い合いたいじゃん!^^//」
神国研究省は、あの世とこの世の仕組みの解明にまで至っている。
そして、如何にケイトの行っている法律が効率的かまで語っていた。
この世では悪ほど得をする。善ほど馬鹿を見る。
その中でも腐らず、他の幸福を願い、その心を慮れるか、決め付けずに、頭から人を傷付けまいと出来るか。
試されているのだ――
自分のこととなると大雑把なのに、人のこととなると非常に思慮深く動く。
本人曰く「人に関わるということは人生に関わるということだから、人の命がかかってるのに大雑把にはとても出来ない」
だが恩を売ってる気は一切なく、程なくして忘れることの方が多い。
『本人が幸せになること』の方がよっぽど重要とのこと。
実にケイトらしいと言うか、何と言うか…^^;
ケイトの格言が、神殿に文として残されている。
「人が人を幸せにするのではない。
与えられた幸せに、温もりに、気付くのだ」
人は、己を幸せにするもの等では断じてない。
己の思い通りに動く駒でも、道具でもない。
幸せにしてもらうことは出来ない。幸せの価値も、中身も、皆異なるのだから。