第71章 改革
フィン「ツケが回ってくるとも思わずに、好き勝手にし続けていればいい。
今はまだ、嵐の前の静けさに過ぎない…」
ケイト「それで相手がどう思うかも、後々付き合いで問題にしかならないという先の影響も、考えることさえも出来ない人間なんだからさ」
フィン「いずれ壊滅する。というより『させられる』。
武力縮小なんて、相手に攻め落とせるもんならやってみろという挑発行為を、勝手な偏見で下されたボスの一方的な命令で」
ケイト「やり方を違えただけ。なのかも…
心を慮る思い遣り、優しさ。
それらは確かにある。
だが、立場の違いや、肝心の心をはかり違えていただけ。
やりたいことや欲を優先してしまっただけ。
己とは異なること、された側の気持ちを考えず、してしまっていた。
それだけだと思うよ。
そりゃ…
皆を守りたいから立ち上がる。戦いが嫌いだけど頑張る。
それは大事なことだとは思うよ?
でも、だからと言って…
殺しても、傷付けても、人のものでも何でも壊しても…
全く痛まなくて、殺したことも傷付けたことも壊したこともしたことが無いかのような態度で、笑って繰り返し続けて「いい」、なんてことには「決してなり得ない」。
心に耳を傾けない、傷を慮ったり労ったりもしない…
無いものとすれば、尚更に傷を上塗りさせる。
そんなものが!正義であっていいはずがない!!」
アスフィ「てっきり…
「自分の時間を犠牲にして、13年守り続けてきたことも、本当は一緒にいたい気持ちまで、全てを、好き勝手に決め付けられて…
傷を上塗りして、塩まで塗って傷付けているから
余計、その人がいい人だと持ち上げられることが、我慢ならないんじゃ?」と考えてました」
フィン「そこもある。
だが…一番は、人を人とも思わない非道なやり方をしている。
理不尽と化している自覚がないことだ。
存在自体を無視し、心も在り方も個さえも否定する形を敢行していること…
それを俯瞰せず、見つめ直さず、気付こうともしないのだからね」
アスフィ「なるほど…
俯瞰し、吟味し、分析し、相手のことを必死に考えるからこそ…最高の共存共栄が出来る。
それを選択肢から外し、己の都合や枠組みに人を押し付ける在り方をしていると…」
神様「都合が合わなければ、利害の一致さえなければ、きっと力を貸す事態にはなり得ませんよ」
