第71章 改革
結局の所…人に対し、こちらから何もしないのが一番の策だと結論付けられた。
人は強欲で、求めて応えられれば、次、次、次、と求め続け、
それに「品性がない」「餌を仕切りに際限なく求める魚(動物)のようだ」と言えば、「偉そうに」「品性で飯が食っていけるか」と付け上がられる一方。
よって、何もしないのが一番なのだ。
人の欲には際限がない…
なので、人に対しても何も求めない。
贅沢を知れば、それを知れば、もっと上をと求め勝ちだ。
いくらでも利用してでも、這ってでも、そうしてくる人はいる。
求めて求めて求めて…その先に、何がある?
何がしたい?
何を返すつもりでいる?
どうせないのは、目に見えている…
あるとしても大したものではないし、叶えたことの回数も質も同じものを返せはしないだろう。
「意図的に人を踏んだまま、利用したまま、笑う」…その「罪深さ」を、知らぬままに…
いずれにせよ、求めてくる人は、平気で人を犠牲にしてでも自分を幸せに出来る。
出来るだけの残酷さも器量も持っている。痛まなさまでをも…
だから、決めたのだ…
人を大事にするばかりにそれらが出来ないものを守り、力になると…
欲は身を滅ぼす。
人を何とも思わずにすれば怨みを買う。
自分のやりたいことしか考えず、周りが被る迷惑や損害や気持ちを度外視すれば、反感しか生まれない。
傷の無い人間はいない。
傷も、心も、大事にしたい。
いい思いをしたいだけの人と一線を画す所は、そこだろう。
内包する在り方、それが真の正義の在り方なのかもしれない――
そこに、リューは『正義』を見た
こんな選び方は間違っている!
人を見ず、血統ばかりを見、肝心の所を見定められない。見ることさえしない!
これまでの道を築き上げるまでの、傷も、痛みも!乗り越え方も、何をしてきたかも!!
それを見ないで!血だけで、血縁だけで、何が決まるって言うんだ!!
ブラッドオブボンゴレよりも、ブラッドオブゴッドよりも、何よりも大事なものを見ろ!!!
その魂が!自分で決めて、為そうとしているものを見ろ!!
血以外何も見ずに!勝手に!無いものとして!!決めんなあああ!!!
そう、声を大にして、己の命の全てを懸けてでも、血統にとらわれずに願える、それほどに想える存在。
だからこそ、らしい…