第71章 改革
マシンガンを持った重武装で取り囲んでおり、出入り口は全て塞がれていた。
話し合いとは到底言えない険悪かつ剣呑とした雰囲気の中、
「武器もリングも何も持たない身一つのままで、たった一人で外に出れば、「信じている」「話し合いたい」という誠意が通じるよね?話し合えば、きっとわかってくれるよ」という根拠のない理論で、ツナが外に出ようとし
それに一人で行かせられないと同じく武装を解いた状態で共に出ていた。間に割って入りながら…
だが、最後の最後でツナは獄寺の前に出た。
そこを、取り囲んだ皆が皆、ツナを撃ち、ハチの巣となって全身がバラバラになってもなお撃ち続け、肉片も血も骨も完全に無になるまでそれは続く。
流れ弾を食らった獄寺もまた、撃たれはしたがまだ息はあった…
「散々俺達を無視しまくった癖しやがって!!」
「てめえだけ楽して守れて当然だ!!?」
「いつ話し合おうとしたことがあった!!!?」
「尻拭いを押し付けるだけ押し付けて笑ってやがったくせに!!!」
『片腹痛いわあああああっ!!!!』
心が一つになった瞬間だった。
部下の心が完全に離れていた。末端まで…
末端までしっかりと掴み、『神の采配』の如き立ち振る舞いで死人を一切出さず、本部が一番安全な場所と思わせてきた。
身を張って戦ってでも守ってきた、立派な最期を遂げた『9代目』とは違い
10代目は、先程挙げたこともあってか、いいように捉えられることも無く、身内びいきするだけ、他は犠牲にされる。
と捉えられていた。
獄寺「やめろ!!」
ザンザス「沢田綱吉…
偽りの10代目は…ミルフィオーレが死んでもボンゴレが死んでも、「自分と身内『だけ』」は生き残るよう画策しやがった。
てめえはいつも、自分善がりだ。
そんな命令で、洒落にならない被害が出た!
もう俺が10代目になることを拒むボンゴレリングも、それを止める9代目もいねえ!
てめえの支離滅裂な命令で振り回されて!今か今かと謀反を起こそうとし続けていた部下を!!
悉く幾度となく制止していたのは9代目だ!!!10代目に殺されたも同然だ!!!!
身内びいきが過ぎたな…
てめえは自分本位過ぎた。
てめえの勝手な命令で、犠牲とされて死んでいった奴等の気持ちを考えなかった…
命を背負ったり、戦うってんならまだ変わったんだろうが…」
