第71章 改革
いずれにせよ…考えもせずに行動に移すだけ。
振り回される部下も、その命も、全てが犠牲になっている。
目の前の平和一つでも、何かしらの犠牲あってのものだとはとらえない。
分析しようともしなければ、考えようともしない、窮地に陥った際に皆の負担を減らす為の修行に対し、絶対しないと断言するばかりか本当にしない。
そしてそのまま敵に勝つ。
何の努力も無しに、負けても何があっても絶望的な状況には陥らず希望しか知らないまま、笑って…
幼児脳だと思うほどの、都合よさと楽観さで…
彼は軽率過ぎた…
命を預かる身として、命を左右する重要な命令を、
そんな思い付きや希望的観測で下す方がおかしい。
悪いんだけどこれ、そういう話じゃねえんだわ。
人間死ぬ気になれば何でも出来るって話だろ?
そんな意見は関係ない。
それぞれに命がある。
それを他人事にしてはならないのだ、率いる立場にある「ボス」は。
部下達の命を預かり、背負う。それを、軽視して後先考えず、対策もせず、喪ったことを他人事としてはならない。
だからクーデターが起きた。
10代目につく全てを、抹殺する。
ボンゴレ本部と他の支部の残党、被害者の遺族達、その数、実に――千を超えていた
そんな甚大な被害を出したのは…
後にも先にも、初代と10代目だけだった。
雲の守護者は50人本部にいた頃に助けており
恭弥「行き掛かり上助けただけだ」
霧の守護者もまた30人の捕虜を助け出していた。
骸「たまたま居合わせただけです」
更には現在、過去の自分達が、未来の自分達が使っていた武器を全て持って行ったので無い。
そして一掃されていくことになる。日本支部の皆…
風紀財団と恭弥と骸とランボとイーピンのみを除いて…
他の支部の皆も集まっており、共に参戦していた。
自分の失策によって散っていった部下の命を背負わないボスに、
殺されたくはない、もううんざりだ、と…
どこかで見た流れだろうが、初代の時と全く同じである。
初代の時もまた、2代目(セコーンド)が身を張って戦い、守り抜く為に尽力していた。
だからこそ、初代よりも2代目を推したのだ。←3272~3274ページ参照
そして今回…10代目よりも、ザンザスを推した。
実際に身を張って戦って、必死に守ってくれるもの。それこそがボスだと…