第71章 改革

スクアーロ「命令系統が混乱すっぞお！！」
ケイト「ザンザスを通してから伝達すればいい。

お前だって、10代目になれないのは嫌だろ？」
ザンザス「はっ。情のつもりか？」

ケイト「いいや。

私にとって『も』必要だからだ。


お前は私とは違って、10代目になる為の教育を受けてきた。
だから誰よりも10代目に相応しい。
それは逆に、10代目に相応しくない行動を取ったらすぐわかるということだろ？

だから…その時は、すぐしばいて欲しい」

スクアーロ「2人揃って10代目ってそういう意味か！！」

ザンザス「甘ったれだな。
犠牲にしなくちゃ手に入らねえものもあんだぞ」はっ

ケイト「知ってる。
けど…それで手に入れた所で、誰も本当の意味では幸せにはなれない。

何より、押さえつけられ続けるだけの輩はいい想いなんざ欠片もしない。
踏み付けられて笑われたって面白くもない、怨みを買うだけだ」

ザンザス「（怨みを買うのが）怖いか？」

ケイト「怖くない。
私だったらいくらでも耐えられるし、耐えてみせる。

でも…私はされてきたから、そんな「糞」になりたくないだけだ。


私は…

ずっと、意見が無いものとされてきた。
心も、気持ちも、言葉も…何も、かもを。

だから…誰かを犠牲にして、手に入れたくはない。

多数決のように、多いものだけとか
決闘のように、勝ったものだけとか
それだけが…いい想いをして、他は踏み付けにされるなんて…何の為にいるんだって話だろ？


だから…嫌なんだよ……

それを肯定する為の『道具』とされるのが」

ザンザス「それでいったら俺達は殺しを生業にしているがな。
犠牲にしている俺達への宣戦布告か？」

ケイト「いいや違う。

お前らは、ちゃんと殺す相手を選んでいる。
無差別に人を殺しているのなら、とっくに以前日本へ来た時に死人だらけになってる。

殺人鬼でもなければ、快楽殺人者でもない。
仕事との分別もついた「暗殺者」だ。手あたり次第に殺したりなんかしない。だから糞ではない。

私は…お前らを信頼できると判断した。だから、直接ここに来た」真剣

スクアーロ「女が糞糞言うな。せめてクズと言え；」

ケイト「あ、ごめん；教えてくれてありがとう」


ザンザス「殺さなければならないほど腐ったクズの命があることを、お前はどう思っている？」双眸睨視