第70章 新天地
首を傾げ笑いかける健気な振る舞いに、自然と僕の目から涙が零れ落ちていく。
ケイト「少し…我が儘を言っても赦されるなら…分別ぐらいはつけて欲しいかな…
虐待を受けて、気力も尽きて空っぽで、声も出せなくて、事情や経緯あってのトラウマを弱いとか、
実際に遭わなきゃ、ずっと赤子の内から力で強いられ続けなきゃ、されなきゃわからないような『出来ない痛みも苦しみも辛さも』全て、簡単なものだと決め付けられる。
簡単に出来て当然だって環境が普通の奴等が…出来ない奴等を虐げて、産まれたくて産まれた訳じゃねえのに、親を自分で選べないのに、そんな過酷な中でも必死に生き続けてきたものを笑い続ける。死ねって!
どんなに頑張っても普通だと言われる…
どれだけ難しいか、困難なことか…
私だって…何も感じてなかった訳じゃない……」俯&ぽとっ←涙
フィン「だからこそ…人のことを気にし過ぎない気負わない。自分を大事にすることが、皆を大事にすることに繋がると…
君の課題を乗り越えさせる為に
ケイト「出来る訳ないだろ!!!?
出来たら私はとっくに死んでる!!
自分を大事にする!?そんなのやってたらとっくに当たり散らしてる!!
皆を罵倒して!喚き散らして!!殴り飛ばして!!!目につくもん全部ぶっ壊して!!!!
でもそんなの誰も幸せになんてなれない!!!私だって嬉しくも何ともない!!!(頭振る)
逆に痛いんだよっっ!!!!!!(滂沱涙)
だから必死で何もしないでいたんだ!!!どんなに辛くても苦しくても自分だけを痛め付けるんだ!!
それを皆笑うんだ!!!!関係ねーって!!!
だから……だから…言える訳ないだろ!!!!?
助けなんて求められない!!巻き込む訳にはいかない!!!!
水臭い?ふざけんな!!!!!!
痛め付け続けてきたてめえ等が言うな!!!!!
何度、何度助けてって言おうとしたか…でも人間は皆、痛め付ける言葉ばかり吐く!!見えてる部分だけで全部決め付ける!!!
どんな想いでやってないか、やらないようにしてるか、死ぬほど努力しても、無気力で頑張っても、全部、全部、無かったことにしかしない!!!!
でも頑張んだ!あいつ等と同じになっちゃならないんだ!!
でなきゃ…何の為に、乗り越えてきたんだよっっ
それを…頑張りを、惨めだなんて認めたら…誰がっ誰がっっ!!!」嗚咽
