第70章 新天地
だが、そんないいものではない…
神という構造を得たにもかかわらず…己だけを削り潰し続ける悲鳴。
体が病気になっても下血しても、変わらず答えが出るまで自らを追い詰める。
ストレスで潰れてしまう。
死んでしまうんだ…このままでは……本当に……
死の間際に、口々に罵倒を受けようと…笑う。
「ただの自己満足だろ」
「説明しろよ」
「クズだ、お前は」
ケイト「……
痛くないよ…強がりじゃない………
この人達は…気にせず、幸せを、堪能できる人達だ…
なら…いい…^^」
たったひとりで、死んで…笑うだろう……
幸せそうで…よかったと………
そう言って…満足そうに笑って、逝ってしまった。
私の死も、心情も、全てを…気にせず、笑って幸せだと言える人達だから。もう安心だ。
と…
最期まで、支えてくれて、愛してくれて…ひとりにしないでくれて――ありがとう
こんなことが、あっていいものであって堪るか…!
正しいものであって堪るか…!!
理解している僕はどうすればいい?
どんな想いで、どんな心で、繰り返すまいと日々続けてきた彼女を、誠心誠意…一生懸命尽くしてきた彼女を、どう笑えばいい?
どう笑って、君のいない未来を、幸せだと笑えばいい――?
フィン「うわあああああああああああああああっっっっっ」
彼女の亡骸を抱き、咽び泣いた。
耐えに耐え、最期の最期までたったの一度もやり返さないまま…ぼろ雑巾のように朽ちて、僕の前から消えていった。
あんなことが、現実になって欲しくはない…
本当は…誰よりも……寂しがりやで、甘えん坊で…
温かな、優しい人なんだ…
不器用なだけの……
フィン「心身症のことを伝える訳にはいかない。かと言って…)
ケイト…君は、死んだ後…どう僕が幸せになれると思っている?」
ケイト「へ?」きょとん
フィン「身近な人は、泣くよ?
そして死に追いやった全てを、僕は赦せない。殺戮者になろうと構わないから、全てを殺し尽くす。
君の生涯を知っていて、黙ったままなんて僕には無理だ…幸せだなんて無理だ。
(つー)←涙が頬を伝う
君がいない未来なんて、もう耐えられない…」
ケイト「殺?え?;どゆこと?;」おろおろあわあわ
フィン「もう…身近な人を不幸にする、惨めな死に方を選ばないでくれっ」涙