第66章 穢れ
いいことばかりでは成長の助けとはならない。
この世の真理であり、原則である。
思い通りに行かず、失敗し、喪い、虐げられ、苦悩し、絶望し、その中でこそ得られるものがある。
それらが人として大きく成長する為に、学ぶ為に必要なこととされている。
その為に、神々はこの世を魂の修行場として作り、修行として輪廻転生させ、理を作った。
この世を現界…あの世、すなわち霊体が過ごす幽界…その間に位置する三途の川がある幽現界…魂が過ごす神界、霊界、地獄である。
あの世、幽界にて「今世にて築いた霊体」と「根幹であり核である魂」が分かたれ、閻魔大王様の役割を持つ神様により今世での行いを生まれ落ちてからの全てを言われ、精算され、裁断される。
この裁断の時点で、魂が天国行きか地獄行きか決められる。
そして魂が過ごす場所が霊界なのだが、マイナスの方で地獄落ちとなる。
マザーテレサのように全てを人の為に尽くした存在は、神界と呼ばれる場所に行かされ、神々の仲間入りとなる。
この世では神からの干渉はほぼほぼ無く、生まれ変わる前に産まれてからの学びを約束させている。
なので自殺すれば約束破りとなり、再び同じ人生を歩まされることとなる。別人として生まれ変わったとしても。
が、自由だからと言ってやっていいことと悪いことはあるし、あの世でお咎めを受けるので十分注意しなければならない。
少なくとも、他を立てるのは必須。
だからと言って、合わない違いを全て合わせろという訳では無いし、押し付けていい理由などない。
環境が違うに伴い、傷も常識も感覚も全て異なる。
神々からの裁断、あの世にて神々の基準とされる理屈、それらからは決して逃れられない。
神の力によって裁きは齎され、それから逃れられる術は一つとしてない。
だからこそ、それをこの世の内に伝え、教え、それを普通とした。
あの世に行っても苦痛とならないように。自然と受け入れられるように。
それが、神国の成り立ちである。
結果として…それは幅広く受け入れられることとなった。
実際神々がこの世に降臨されており、証言があったお陰でもある。
受け入れるのは同盟国として当然のことと申し出られ、恩を売ってるつもりなのが見ただけで十二分に伝わり見え見えだった。
この日、世界同盟が樹立した。←2598,2599ページ参照
