第66章 穢れ
この事から…ケイトの提案に耳を傾ける人が非常に増えたようにも思う。
本人は気付いていないようだが、彼女の考えや提案はかなり企業を次の段階へ躍進させている。
凄いとも思わないのは、単純に…躍進自体を自分の手柄とは思ってはおらず、「実行してくれた皆の存在あってのもの、そして皆の助力あってこその結果」だと受け取っているからだろう。
だからか…会社に入れなくなる人が出た。
その案と実行したことにより事の他うまくいった結果に対し、たまたまだろうと馬鹿にした人、悪感情を抱いている人、いい感情を抱いていない人、その一族郎党全てだ。
それらが仮配属として研修に来る際に弾かれたそうだ。
ケイト「社員が、私の我が儘を聞いて、私の譲れない部分を聞いて、合わせてくれた結果だ。
努力してくれなければ、協力してくれなければ、この結果は成し得なかった。
その努力が、積み重ねが、それによって結び付けた結果が、たまたまであって堪るか!!
何だと思ってるんだ!!?
死んでも入れるな!!!(ギリッ)
(僅かでもそう思っている)全てだ!!!!!」
「はい!!;」
ガチギレしたケイトを前に、叫ぶ他なかった。
しかしその怒りは…動いてくれた恩を深く感じ、重んじているからこそだ。
そしてそれらもまたきちんと伝わっていた。
正確には喜ばしく思う人がほとんどだそうだ。
ガレス「まだ叫んどるの」
リヴェリア「あいつ(ケイト)は腹をくくったのだろう。
たとえ何を浴びようとも、この道を行くと。
その心意気に触れた。それが今までなければ余計、ひとしおだ」
ガレス「なるほど…ようやく重い腰を上げたか。
いじめっ子への刑罰も明確に決まったようじゃの。←市民カードを見やる
事情が事情だけに犯した、己では気付かぬ過失。
それを、ただでさえ切迫した事情を無視し、理不尽を与える口実とし、理不尽を与え続け、理不尽という名の仕返しをされない現状を当然とし、更には望みのままに動けと求め続ける。
そんなもの(いじめっ子)に、正義などあるはずが無かろうに…」
未だ歓喜に打ち震えた声が響いているが、それは置いておこう(苦笑)
市民にしか届いていないし、市民からしか届けられない。
その歓喜の声と、喜び、感謝、様々な想いが市民カードを通して、魂へと直接伝わってきた。その念が…想いが……
