第66章 穢れ
自分という殻を抜け出せた。
その姿を、背を、僕は誇らしく思い、胸を撫で下ろした。
ああ、もう安心だ――そう思ったから
それから後は…もう彼のことで動じることは無い、そう悟らされた。
話を戻すが…
管理体制の内、徹底されたことがある。
ケイト「シンプル・イズ・ベスト!
そっちのが管理も対処もすぐ出来るから。
だから複雑なのは全て廃止!!
国王権限発動!」
「直ちに…@@」
その後…不正は一つも出なくなった。
不正があるかないかも含め、全体的に細かい部分に至るまでの管理のしやすさ及び速さが向上。
入ったばかりの人でもすぐ出来るようになるほど分かりやすくなった。
神国
シンプル
困ったこと、手続き、すぐ対応できる
管理がしやすい
ミスを見つけやすい
分かりやすい
一般
複雑
複雑であればあるほど手続きや対応に時間と手間がかかる
ミスを見つけにくい
分かりにくい
ケイト「一目瞭然の方が入った直後でもやり易いでしょ」
が、思わぬ形で功を奏することとなる。
他の部署の人が見た際「これ得意かも」となり、実際にしてもらい忙しい時のヘルプ要員に。
同様に、班毎でどこへのヘルプに行くか定まることとなる。
各々の部署が忙しくなった際の各部署と各班の動きや人員の変動を具体的に把握する勉強会が執り行われた。
それは「立ち回り対策勉強会」と呼ばれ、毎月働き始めの日に行われている。
「自己分析勉強会」が毎週働き始めの日にあるのに対し、「新入社員歓迎パーティー」は毎月働き最後の日にある。
先輩「情報分析部署が忙しい際ヘルプに行くので、私がいない時は情報収集部署の坂上さんによろしくお願い致します」
『はい!』
動きがより迷いや動揺がなくなり、動きの先が見えているので捗るようになる。
立ち回り対策勉強会の前に予めリーダーと班長の皆で論議し、こういう事態になった際には、という対策を大まかな形だけでも立てる。
そして勉強会で皆へ通達し、各々の合う形を言い合い、明確にし、削り上げる。
そうすることで、皆自分の立ち回りに自信を持って専念できる。
皆のヘルプ先を表割で記して掲示板に張り、緊急ヘルプ時は個々のパソコンに行き先の表示が出る形態にしてある。
動きに緩慢さがなくなり、スムーズに事が進むようになったと評判を受けている。