第66章 穢れ
そう、今まで見てきた何よりも穏やかな表情で、微笑みながら言っていた。
ケイト『彼の優しさに、救われた時期があったんだ。
ああいう存在が本当にこの世にあるんだって…
『優しさ』という存在すら、私の周囲には無かったから。
だから…尚更、躍起になってたのかもな。
そんな人じゃないって…←2301ページ参照
でも…だからと言って、やっていいことと悪いことがある。全てが赦されるはずもない。
私は、それに気付けなかった。
いや、内心の奥では気付いてたかもしれない。
罪深さに、重さに…
だから…吐き気が出るほど嫌いになった。
でも、嫌いになり切れなかった。
どんなにやっていることが…父のように横暴でも、自分の都合に合わさせまくるいじめっ子のようでも……
あー…いい所が優しさ以外何も浮かばない;
人の都合や予定やそういったのを合わさせているって自覚が足りてないんだよなあ;
利害の一致や不可抗力で力を貸しているとしても、それに感謝もしてないし、後ろめたさも感じてないのが言動で見えるし;また力を借りる気満々だし…;
修業も全くしてないから、巻き込む皆の負担が増えることなんて見るからに考えてなさそうだし;利害の一致でも、どさくさに紛れて殺すことだって出来た可能性にも気付いてなさそう…;
そもそもが深く考えない質なんだよなあ、あれ;だから気付けてないし周りも甘やかす一方だし教えないから;う~;(がりがり)←頭かく
(はっ!)ってごめん、話が逸れた。
出来ることなら救いたいけど…思い通り動かさせたいだけ、って印象を与える。←2331,2540ページ参照
っていうのを、知れたことは大きいとは思う。
でもあれだから救えない;励める世界になってもずれてる時があるし;
家光と奈々だけでも救いたかったんだけどなあ…;
まあ何にせよ…
無いものよりも…有るものを大事にして、人から与えられるものは当たり前ではないと感謝すること。
与えられるものに、毒や合わないものがあるかもしれないが、嘆いたり仕返しに専念するより反面教師として学びに昇華して生きる姿勢をより整える糧とすべし。
人へは求めるのではなく、与え、見返りは求めるべからず。いずれ生き方を貫き続けた結果、実となる。それを見返りと思うべし。
求めるからいけないんだ、そういうの。求めればキリない。
