第65章 新たな冒険
外に出て皆に囲われるトールへ、男児は…言った。
男「……言葉でも…傷付くんだな?」
トール「!
…うん」頷&真剣
男「死ぬんだな?」双眸見据える
トール「うん!」双眸見据える
男「……そうか…覚えとく…」
トール「約束だよ?」
男「ああ…
男同士の約束だ。
言葉には…気を付ける」背を向けて去る
「あ、待ってよリーダー!」
「覚えとけよ!」
男児の取り巻きの男の子達2人が叫ぶ中、「受けて立つ!」とトールは言い切った。
その後…昼休憩にて、将来の夢をトール達は語らい合っていた。
シン「オラはアクション仮面!」
「ネネは…悩んじゃ~う♪
女優さんでしょ?石油王の玉の輿でもいいわね」キラキラ
『……』じと目
トール「僕はね、学者になるんだ!」
「僕は石の博士。スペシャリストになる」
『おおー!』
「なんか斬新でいいかも!
僕は漫画家!」挙手
トール「お互い頑張ろう!」
男「俺は冒険者だ」
『!!』
ネネ「早速再戦のつもり?!先生に言いつけてやるわよ?!」
男「………」すたすた←トールへ歩み寄る
ぴた←トールの前で止まり、双眸を見据える
トール「……」ごくり
男「……(ふっ)
こんなにちっこいのに…頑張ったな。
俺…あの女には謝ったから。
そんでもって聞いた。
どういった言葉に傷付くのか、どういった姿勢に怯えるのかをよ。
同じ班なりに、歩み寄らなきゃチームワークも糞もねーから」
トール「……うん」
男「……お前のガッツ、認めた。
すっげぇよ、お前」すっ←微笑&手を差し出す
トール「!…え?」
男「先生に促されるままじゃ、納得いかねえだろ?」
トール「!…(微笑)
うん!」すっ←微笑&手を差し出す
頷きながら差し伸べられた右手を右手で取り、握手を交わした。
双方共に…晴れ晴れとした笑顔で……
男「俺が冒険者として大成するのが先か、お前が学者として大成するのが先か。勝負だ!」
トール「望む所だ!」
2人の取り巻きは納得が行かず何かしそうだったが、男児は「俺の見込んだ男(トール)に手を出すな!!」と諫めていた。
その後…男児はそのまま役所へ直行し、受付にて冒険者として働きたいと訴えかけた。
「僕、お名前は?」
男「メラだ。メラ・バスキアス」
双眸を真っ直ぐ見据え力強く答えた。