第63章 新たな来訪
ティオナがケイトへ微笑みかける中…
ケイトは涙を双眸からぽろぽろと流し続けていた。
終始、諭そうとする中…微笑みかけていた。
本当に大好きで仕方がない、その想いを伝えようとするように…
そしてそれは…確かに、真っ直ぐに、その心へ伝わっていった。
ティオナ「勝手なお願いだって…わかってる。
生き様を、少しだけ…曲げちゃうってことも……
でも…その生き様で、自分で自分を殺す姿なんて…私はもう、見たくないんだよ。
ケイトに…死んで欲しくないんだよ……
だから…お願いだから……見放して。諦めることを覚えて。
できる範囲だけでいいんだよ。無理に頑張り過ぎて、殺す必要までないんだよ。
自分を殺させてまで、改心させようとしなくていいんだよ。
できる範囲をやったなら、それでもう十分なんだよ…わかって。
理屈が合わない人も、通用しない人だっているんだから。
たった1の為に、無限大-1を全て殺す必要なんてないんだから。
それで消されること自体…私は赦せないよ」
ケイト「……うん……
わかった…」
ティオナ「全てをどうにかしようだなんて…お願いだから、思わないで。
…思ってもいいけれど…ちゃんと、私達を頼って」ぎゅううっ
どこにも行かないで…
そう、言っている気がした。
アスフィ「少しは痛い目を見ましたか?」
ケイト「あはは^^;
うん…
大事な人が泣く姿ほど…痛い思いはないよ」苦笑
リュー「よかったですね…これで少しでも伝わればいいのですが」ぎゅうっ!
ケイト「あの…何で右隣から?;」
リュー「私も同じ思いだと理解して欲しいからです」きっぱり
ケイト「…^^;
(最早笑うことしかできない;」苦笑
アスフィ「では私も」ぎゅうっ!
ケイト「あの…動けない;」
「「「動けないようにしてるの!してるんです!」」」
ケイト「…;
何で?;」
アスフィ「目を離した隙にどんな無茶をしでかすか」くどくど
ティオナ「いつだって無茶ばっかりするしね?^^」
ぐさっ!
リュー「一人で抱え込み過ぎるんです、大事なことは教えてくれないし」ぶつぶつ
ケイト「いや…楽しみとか、幸せを、ちゃんと堪能して欲しくってね?;」たらたら
「「「後で知った時の絶望を考えて!下さい!!」」」
ケイト「はい…;
済みませんでした…;」深々お辞儀