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不完全な『アダムとイブ』

第27章 epilogue



 ————————ルキくん...

 桜を見ると彼女の姿が頭に浮かぶ

 無邪気で、優しい、あの温かい笑顔を

 今でも隣で名前を呼ばれる気がする

 だが...

 (彼女が逝ってもう1年が経つ...)

 ユイは人間の生を全うし、昨年亡くなった

 (ユーマ、アズサ、コウ...)

 そして、彼の兄弟達はユイより先に逝ってしまった

 ルキはヴァンパイアだった時のことを思い出す

 (俺たちはあの日、罪を許され、ヴァンパイアから人間の体に戻った...

 そして、世界中を旅し、ユイと兄弟みんなでたくさんの思い出を重ねた

 複雑なものではあったが、ユイのことはみんなで愛し、そしてユイも俺たちにたくさんの愛を注いでくれた)

 彼らは愛と自由を手に入れた

 それと同時に、生が有限であることを受け入れた

 (まさかあのユーマが一番に逝くとはな...)

 人一番体が大きかったからだろうか、彼はまだ50すぎで突然倒れ、しばらく治療を続けたが戻ってこなかった

 俺たちは毎日病院に通い、ユーマの最期を看取った

 太陽のような存在をなくした俺たちはしばらく立ち直れなかった.,.

 だが、最期にユーマは

 「人間になってから、飯はうまいし、野菜を通して色んな出会いができて、お前らと歳をとれて幸せな人生だったぜ」

 そう言って彼は笑顔で息を引き取った

 その言葉を思い出しながら俺たちはユーマの分も生きていった


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