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【文スト】対黒・陰

第26章 再始


「おい、」

「何だい?」

ヘリの音もあり、近くに座って話し掛ける中也。

「首領の云ってたヤツ。何がどうなってる?」

「探偵社員を引き抜くってやつ?異能者だから犯罪組織にスカウトした、ただそれだけでしょ」

「……そうかよ。真逆とは思うが、太宰の糞野郎を」

「それはないーーー今の段階では」

紬の言葉に、少し考える中也。


「森さんの考えることだ。一番欲しいのは、治癒能力を持った女性じゃあないかな」

「ああ、あの鉈を振り回すおっかねえ女医か」

「森さんの理想が叶うとすれば彼女が第一候補だろうけど…探偵社がそれを許すかは判らないねえ」

「手前でも判らない事、在るのかよ」

「そりゃあ在るとも。別に私は超人じゃないのだから」

「へぇー」

「何だい?その反応」

ジトッとした眼で中也を見やる紬。

「別に何もねえよ」

「変な中也」

大抵のこと分かってる時点で超人だろう、等とは口にできなかった。


暫くして。
中也が、ヘリのハッチを開けるよう指示し、周囲を確認し始める。


「!」


その視線の先に、


「見つけたぜ」


目標の探偵社員を発見する。

「はい、弾」

「サンキュ」

紬が銃弾の入った箱を中也に差し出す。
そこから2、3発の弾をとりだした。


「装填ーーーー『重力操作』」


銃弾に、重力を込め、放った。
中也の放った銃弾は、見事に敵の肩を貫通する。



「莫迦やってんな探偵社!首領の指示で拾いに来てやったぜ!」



追い詰められていた探偵社社員達だけでなく、敵の注目も引き受ける中也。

はい、と弾の入った箱を箱ごと押し付ける紬。
それを素直に受け取ると


「ほらよ銃撃戦だ」


弾に重力を込め、追撃を開始した。
降り注ぐ銃弾の雨を切り捨てている相手のすきをついて紬が人数分のロープを放り、持ち手を中也に押し付ける。


「今だ!掴まれ!」


探偵社員が指示通りにロープに掴まる。
それを見計らって、重力操作を駆使してロープを引き上げたのだった。
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