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【文スト】対黒・陰

第26章 再始


「森さんはああ云っていたが、私も少しはその線を疑っているよ」

「少し?」

谷崎の返しに、コクリと頷く紬。


「私は先日、彼と接する機会があってね。流石、組合の長をしていただけある。合理的判断を下せるところは森さんと同じだ」

「だったら、首領さんが云ってた通り危ないってことですか?」


紬は、首を横に振った。

「抑も、この話が生じたのは虎人ーーー君達の仲間が接触したからではないのかい?組合がこの騒動に気付いて、急に面白半分に首を突っ込むため、出任せで人の名前を出したり取引したりするだろうか?」

「「「!」」」

紬の言葉に目を見開く3人。
紬は続ける。



「君達が信じるか否かを決める材料は、ポートマフィアの首領の言葉でも、フィッツジェラルドの人柄でもなく『仲間が動いているのではないか』ーーー自分達が他の仲間の立場ならば如何するか、それを考えるべきではないかな?」


三人は顔を見合わせる。そして、力強く頷きあった。

「有難う、太宰の妹」

「紬です。御礼を云われるようなことはしていませんよ」

与謝野の言葉にふふっと笑って見せる。

「何ていうか……本当に太宰さんにそッくりですね」

「まあ双子だからね」


他愛もない会話を少しだけして、結論を出した三人はその場を去っていったのだった。


その背中を黙って見送る紬。
その入れ違いで、先程退室した筈の森が姿を現した。

「首尾は?」

「上々ですよ。広津さんも持ち場へ?」

「黒蜥蜴には命に変えても守るように命じたからね」

「黒蜥蜴……あ。」

紬が突然、間の抜けた声を上げる。

「うん?如何したのかね?」

珍しい紬の反応に、首を傾げる森。


 
「忘れていました。まだ確信には至らない点も在りますが、ーーー」
 


紬の言葉を聞いてら森はフム、と考える。

「取り敢えず、『魔人』側では無いのであれば様子見でいいかな」

「戦局には大きく関わりそうですけど、私もその方が良いかと。他に考えたい事もあるしその方が助かります」

「太宰君の救出方法かい?」

「それは何処であろうと中也に行かせるから良いです」



キッパリと言い切る紬に苦笑する森であった。
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