第25章 一息
「止めなくていいのかよ」
「彼奴を野放しにするわけにはいかない。そうなると、行くなら私か治だ」
「手前を行かせる心算はねェよ」
「そう、治にも同じ事を云われた」
紬は眉間にシワを寄せて答える。
「然し、確かに私は此方側に居た方が善いだろう」
「戦闘面なら手前の方が上だからな」
「そうなるね。どのような攻撃を仕向けてくるか判らない以上、この選択は正しいのは正しいーーーけれど……」
紬はポフッと中也に抱き着いた。
中也は何も言わずに紬の背中をポンポンとあやすように、一定の感覚で叩いてあげる。
暫くの間、二人はそうしているのであったーーー