第24章 連携
「双子なのは判ったし、どうでもいいが……真逆、取引を有耶無耶にする心算ではないだろうな?」
フィッツジェラルドはジロリ、と取引をした方ーー紬の方を見て、言い放つ。
「勿論、取引には応じますよ。我々の世界とはそう云うもので成り立っているでしょ」
「!驚いた、女だったのか、探偵屋」
突然、地声で話した紬の声を聴いて、フィッツジェラルドは軽く驚いて見せる。
「ふふ。それでは早速仕事に戻る事にしよう。じゃあね、治。嗚呼、遺産の方は見つかり次第、部下に届けさせますよーーー目星はもう着いているから」
「有難う、紬」
去り際に、フィッツジェラルドに名刺を差し出す紬。
それを受け取って、目を通すフィッツジェラルド。
紬は軽く手を振って、太宰が乗ってきた車に乗車し、去っていったのだった。
「探偵屋……この企業、マフィアのフロント企業のものだろう」
「まあ、詰まりはそう云う事、ですよ」
「何だ、マフィア側も挨拶といったところだったか。随分な挨拶の仕方だな」
ものの言い方に反して、穏やかな口調で云うフィッツジェラルド。
「我々も彼等と協力体制でなければ『魔人』を追い詰めることが出来なかった。合理的な判断ですよ」
「適材適所というやつか」
フィッツジェラルドは会計を済ませると、フッと笑って去っていったのだった。