第16章 合理的はなまる
コスチュームを来てみんなで集まる。
やっぱりみんな、コスチュームだといつもと違って凄くかっこいい。みんな様になってる。
私もみんなみたいに様になっているのかな…。
不安になった私は、コスチュームのフードを深くかぶった。
「それでは演習試験を始めていく。」
相澤先生はそう言った。
目の前にはなんだかたくさんの先生が。
……?こんなにたくさんの先生に審査されるってことなのかな?いるのかな?こんなに。
改めて雄英高校って凄いなぁと思う。
だって、こんなにそうそうたるヒーローたちが一同にかいするなんて。期末試験で。
「この試験でももちろん赤点はある。林間合宿行きたけりゃみっともねぇヘマはするなよ。」
その言葉にまた緊張する。
そ、そんなの分かってる!!うるさーい!!だから緊張してるんだぞー!
頭の中で怒号が響いた。
だめだめ。相澤先生にあたっちゃだめ!…冷静に、冷静に……。集中集中…しゅ……。
自分にそう言い聞かせてもあまり役には立たなかった。
「諸君なら事前に情報仕入れて何するか薄々わかっていると思うが……」
相澤先生の言葉には相変わらず表情がなかった。表情…ないんだけど……。目を見ると、なんだか……してやったりみたいな…そんなこと思ってる…ような気がする。
「入試みたいなロボ無双だろ!!」
「花火!カレー!肝試ーーー!!」
電気くんと三奈ちゃんはとってもハッピーだ。
ハッピーな気分満載だ。
「残念!!諸事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」
でも、その空気は一瞬で打ち砕かれた。
相澤先生の首巻きから出てきたその動物に。
校長先生っていつも、嫌な時に出てくるなぁ。
私はふと、そんなことを思った。