第2章 プライド×劣等感
すると、上の部屋がちょっと騒がしくなった。
ウチのクラスの教室だ。
「いっ良いだろ、返してよ!!」
出久くんの声が聞こえてくる。
「出久くん?どうし……」
ボム!!
「あーーーーーーーーー!!?」
「へっ?」
今のは勝己くんの爆発音と出久くんの悲鳴?
ポーイ
となにか見覚えのあるものが窓から落ちてくる。咄嗟に、キャッチしようと試みるが、
「わっわわわわっうわぁ!」
バランスを崩した私は、
どっぼーーーん!
見事!鯉のいるため池にダイブした。
「がぼがぼがぼっ……ぷはっ!!」
咄嗟に息が出来る体制に立て直す。水が生臭い。鯉が寄ってきてくすぐったい。
辛うじてノートは右手でキャッチ出来たものの……。
つめ、たい。
今日、本当に最悪な日だ。みんな軽々と最悪って使わないほうがいいよ。こんなに酷い人だって、この世にはいるんだよ。
なんて、ね。
どうしよう……