第5章 終わり。
ナルト君にむけた大好きは程遠いい。
「はぁ…まいったね。俺にはあの子が解らないよ」
「なんで?甘えん坊で泣き虫で小説や甘いもの好きで、怒ると怖くて、料理上手で、あ、裁縫も上手だし、でも意外と自分にはずぼらで…日干ししたお布団の上が大好きで、冷え症で、頑固で、綺麗なねーちゃんだってばよ」
知らないだろう。
完璧な下僕のように振る舞う。
「そう、なの?」
「すーぐ抱きつくし飛びつくしねーちゃんってば甘えん坊で妹みたいなでも、話し聞いてくれる時はねーちゃんやかーちゃんみたいで、大好きだってばよ」
ナルトの言葉に目を丸くしている。
そうだよ、さんは自分を殺してばかり。でも、カカシ以外の前では愛らしい人。
拳が解け、肩の力が抜ける。
やっと書ける言葉がみつかる。
「さんはね、カカシのことなら何でも知ってるのよ。誕生日、好きな食べもの、嫌いな食べ物、大切なもの、趣味、癖、何でも知っているんだよ。きっと、それでも気が抜けないんだね、間違えてカカシを不愉快にさせないために」
カカシを苦しめてるのは私もそう。
けれど、自分で首を絞めてるようにも見える。
私がいなくても、きっと……
驚きこちらを見る。
「さんと、時々本屋さんで話したりするから。カカシには言わないでって言われたけど、少しだけ立ち読みしにって古本屋さんだけど見かけていたからね」
「あーの本屋さんのおやじによく本を勧められて時々借りたり貰ったりもしているんだってばよ、紙袋にごっそり…」
「カカシとナルト君の違いってそうないと思うの。一番は、きっとナルト君はさんをおねーちゃんとして人として大好きだって事だと思うよ人狼とか人間とかじゃなくってね」