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【NARUTO】人狼といっしょ。

第5章 終わり。


カカシは優しいから。
だからだと思っていた。
仲間だと言われても、二人で会ってくれる。
手を繋ぎはしなくとも、腕を組んだりいろいろな場所に連れて行ってくれた。
優しいから、だから、そう思っていた。
目の前でさんが、ナルトに大好きの言葉を言った瞬間、彼の雰囲気が変わっていた。
誕生日だってことも、きっとカカシは知らなかったんだろう。
卒なく何でもこなす彼なら、知っていたらそっちを優先しただろうから。
さんが、気が付き顔を真っ青にしてカカシの前に立つ。
私にも頭を下げる。
「す、すみません。あの、もう少しだけ、公園に居てもよろしいですか」
脅えるような瞳。
彼女は人狼。
里の驚異。
「誕生日、だったんだ」
「えっ、あ………はい………」
申し訳無さそうに言う姿。
「あの、邪魔はしないんでもう少しだけ、あの、ナルトと、あの、えっと、すみません、もう少しだけ」
まるで主従関係だ。
オビトから聞いていた、それが正しいと。
人狼をかつて従えていたうちはは人狼同士の繁殖を禁止とした、人狼とは完璧な人ではないが、忍以上の力を保持し嗅覚聴覚は忍犬以上。そして厄介なのが人以上の知能を持っていること。
脅威の一言だった。
そんな中、生まれた人狼と人狼の子供がさん。
森で確保したカカシのお父さんは英雄扱いされていた。
ダンゾウ様の管理下におかれていた為か、教育の賜物か、はたまた本能なのか、考え方が違った。
人間の下の存在だと理解し思っている。
当然のように。
それは、当然のことだがカカシはその考え方が好きではないのだろう。
彼女は女の子、彼の中ではそういうふうに位置づけられている。
それは大きな敵味方の器に味方の女の子として投げられただけで、なにも知りたくはないのかもしれない。
そう、思っていたのに。
「なんで謝るの?」
「旦那様の指示に抗うことになってしまい、旦那様の邪魔をしてしまった事に関してです」
さんも、きっとカカシを男としてはみていない。
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