第1章 泣き虫な子。
今日の修行の話や友達のことを話してくれるのを聞きながら、温めて皿に盛りつける。
振り返ると座って待ってる人が居るのは心が暖かくなる。
「まぁ!それで、好きな子はなんて?」
「殴られたってばよ……………」
「ふっ、あはははっ流石ナルトが惚れた人ね、ふふふっくくくっ」
笑いすぎだと怒られ、テーブルに夕食を並べると、目を輝かせてくれる。
「機嫌直してくださいな、杏仁豆腐冷やしてありますよ?」
「えっ!?流石ー!は良い嫁さんになるってばよ」
「まぁ!まぁまぁ!ありがとうございます」
キラキラとした瞳。
そっと足首を擦る。
シャランと鎖に指が触れ、立ち上がる。
「お茶!まだだったわね!」
「んめーー!!」
「慌てて食べていけませんよ!」
「なぁなぁ、おでんの味噌は?」
「あっ!ごめんなさい忘れてました」
会話がある夕食は涙が込みあげるほど嬉しく楽しい。ナルトは私より幾分も年下なのに、友達だと言ってくれた。
嬉しかった。
そんなもの、私には生涯出来ないと思っていたから。
うきうきしながら、ナルトと夕食をする。
「〜部屋着ないんだけど」
その声に現実に戻される。