第2章 愛してもらいたかった。
「えっ!?リンこんな時間に何してるの?!と、とにかく入りなさい」
「えへへ、お邪魔します」
ふと、部屋の隅を見るとお尻を向けて座布団に座る彼女を見て何か腑に落ちないと眉間を寄せたが、暖かいお茶を入れようと火をつけた。
ひんやりとする部屋、暖房を入れながら明かりをつける。
適当に座ってとリンに促すと、ちょこんと食卓テーブルの椅子に腰掛けていた。
それを見ながら、どうしたの?と事情を聞くと、買い物に出たらイノとサクラに捕まり、今まで女子会をしていたらしい。
それがどうしてここに来ることになるんだかは分からないが、言いたくなさそうなので聞かないでおこうと理解したふりをした。
オビトを呼ぼうか迷いながら、お茶をだす。
「何か食べる?」
「だ、大丈夫、それよりカカシの部屋に入るのって初めてかも知れない」
「そうだっけ」
「そうだよ、なんかカカシっぽいね」
「それどーいう意味だよ」
ふふっと笑うリンにつられて笑う。
「そ、そうえば、この間の話、どう、いう意味なの?人狼の子が奥さんって話」
ちらりと彼女を見るが眠っているのか耳を伏せて、いるのが後ろ姿からでもわかる。
「事実だよ、彼女の監視のために結婚したんだ」
「いま、も?」
微笑んで誤魔化せば彼女は真っ赤な顔をして立ち上がる。
「どうしてカカシがそこまでしなきゃいけないの?」
「ダンゾウに育てられてた上、彼女は地下でなんらかの仕事をしていたんだろうね。実際暗部のやつらや根に関わりが会った人は彼女を知っている。その理由や目的が明白でないものが多い上、人狼なのに忍術を使う。これ以上の脅威はないだろう」
「そうじゃなくて、だから地下にいたんでしょう?何故貴方が引き取らなきゃいけなかったの?」
俺が犠牲になっていると思ったのだろう。