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【NARUTO】人狼といっしょ。

第14章 懐かしさと。


タイミングは最悪そのものだった。
 自来也は首を振り、カカシも背中が円をなぞるようにしなっていた。
 相談役はひどく眉間に皺を寄せていた。
 「人狼の子供等里の外に捨て置け!」
 「だいたい、人狼のその解釈は古いんですよ」
 自来也がボソリと言うと古いも新しいもあるか!!!!と怒鳴り散らしていた。
 「えぇ、えぇ、『事実』を隠すためには人狼が悪役でなくてはならんと言うのは分かっております、しかし、今はそんな古びたもんはどうでもいいんですよ。ただ、民衆は『人狼』に興味がある、良くも悪くも、それは変えられぬ事実、な!カカシよ」
 「⋯はぁ⋯まぁ、それもこれも、自来也様のお陰なんですけれど⋯ですが、割と一大事なんですよ」
 「子供が出来たことがか?お前がそんな顔してちゃいかん。」
 自来也はカカシを見て眉間を寄せた。
 「結婚も、子供も、祝福されるべきものだ。夫婦であるなら、お前はそうあるべきだ」
 「⋯俺の話ではなく⋯⋯その⋯」
 「はぁ、まったく。ワシは反対じゃ。子供を政治の取り引きにする事も里の外に捨て置く事もな」
 「なら、自来也様はどうお考えで」
 カカシは半場やけくそでそう投げつけた。
 「ダンゾウ様が懐柔なさったからこそ、彼女は人であり人狼であるのは事実。歴史はどうあれ、ですよ。ダンゾウが去った後も彼女は変わらないでしょうね。しかし、子供は違う、それは彼女も変えてしまう恐れがある」
 「カカシ、お前はどっちの味方なんだ」
 まったくと腕を組んで壁に寄りかかる。
 火影としてですよ。
 そう冷たくはっきりと言った男を見て呆れた、里は⋯火影様は人狼を寵愛していると周知している。それを良く思うやつも思わん奴もいるのは知っていた。
 だが、ゆらりと揺れる芯。
 眉間を揉んだ。
 「なら、火影。人狼は獣であり、人である。里の掟を守る人狼を何故警戒する、お前は以外の人狼を知らないだろうが」
 その言葉は危うくてピリッと緊張が走る。
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