第14章 懐かしさと。
「ちゃん最近寝てばかりだね」
「あぁ、綱手様に診てもらったらしいが異常はないみたいだぜ、寧ろ⋯順調順調で、早いぐらいだって」
「早い⋯??」
リンはを見つめ考える。
「ねぇ、人狼の自然分娩ってどっちなの?と言うか、妊娠週数って?」
オビトは呆れた顔をしたが、あれ?っと首を傾げる。
「わ、わかん、ねぇ」
「綱手様って恐らく人間の週数で計算してるのよね?でも、狼の週数だと、倍以上になるよね?それって⋯第一だよ、ちゃんのお母さまが隠し通せるとしたらこれくらいの時期ぐらいなのでは?とか⋯」
「お前天才かよ、リン!」
「違うよ、でも、オビト、本当に大丈夫なのかなぁ?お腹も⋯ちょっと、おっきい過ぎない?この間同じ7ヶ月の人見てあれ?って思ったんだ、確かに個人差あるよ!あるけど⋯」
「リン⋯綱手様に言って確かめてこい」
「うん!そうする!そうした方がいいよね」
「あぁ、を、カカシを支えるのが俺達の役目だからな」
満開の笑顔で頷いたリン、速やかにその場を後にした。
ころり、とするを見て毛布をかけ直す。
優しく前髪を撫でてやれば、はうっすらと目を開ける。
ぱちり、と目を開け何故か起き上がると、ソワソワとしはじめ、困った顔をしていた。
オビトの手を掴み、ソワソワとした様子で何かを言おうと、口を開けるが首を傾げては何かを言おうとする。
「ゆっくりでいい、」
「あ⋯⋯あの、あの、ですね」
「あぁ」
は眉をうんと下げて泣きそうな顔をしていた。
「出るっぽいです」
「うんこ?」
泣き出したを見て、ゆっくりと一人掛けソファーに座らせる。
「何が出るっぽいんだ」
「わ、かんないですぅでもなんか、不安なんです、不安で不安で、落ち着かなくて⋯お願いです、カカシ様の⋯服を持ってきてくださいませんか」
「わかったから、手を」
「不安で不安で、寂しくて、何故か、急にっ」
ゆるりと解かれ、オビトは駆け足でカカシの部屋に向かい、服を引っ張り出す。
どれでもいいかと思い、急いで戻るとしゃくり泣く。