第13章 強さ。
真っ赤な顔をして頬をふくらませている。
あぁ、面白くないんだろうね。
「サクモさん、私、もっと、強くなりますからね!」
「あまり無茶をしてはいけないよ」
「はい!私、困ったら今度から誰かに少しお願いする事にしましたから!⋯⋯とっても、勇気がいりますが、でも、強くなると決めましたからね!」
ぷりぷり怒っている。
味噌汁温めすぎです!と怒鳴るのを聞いておかしくて笑ってしまう。
サクモさんはいつもより少しご機嫌だった。
けれど、火影様について、私は何も知らない事に気が付き明日、リンちゃん達に聞こうと頭の中にメモをする。
火影様は変質者だと。
夢を見た。
私は毎日家事に追われて、極たまに寝坊をする旦那様を背負ってお見送りなんかするほかほかな夢。
旦那様は、好きな人が居た。
けれど、いつの間にか、好きな人に向けてた視線がこちらに向いていると知る。
その時の嬉しさと、恐怖。