第13章 強さ。
昼ごはんには遅い3時の御飯は豪華だった。腹ペコ青虫ははしゃぐ気力もなくなったのかテーブルの前でくたばっていた。
手を洗いなさいという号令と共に手を洗い、三人はちゃっちゃかとテーブルにおかずやご飯を運んでいた。
揃いも揃いぎゅうぎゅうのテーブル。
涎を垂らすオビトとナルト。
が食べましょうと声をかけるといただきますと揃った声。
箸は大皿をいっぺんにつつき減っていく山。それを見ておかしくもなんだか満たされた気がした。
おいしいおいしいと食べてくれる。
それが、とても
『うん、美味しいね』
とっても⋯。
「ねーちゃん?」
「あ、いえ、」
「どこか痛むの?綱手様の所に行こうか?」
「いえいえ!痛むとかではないのです、ただ⋯不思議な気持ちになったのです」
「不思議な気持ち?」
「はい、なんだか、寂しいような、物足りないような、変な感覚なのです」
リンちゃんは目を丸くしてまゆを下げていた。
「そっか、そういう時もあるよね」
「⋯なんだか、変ですね」
「少しずつだよ、慌てなくていいの」
その言葉に胸が和らぐ。
リンちゃんと居ると、胸のもやもやしたものがゆっくり解けていく気がする。
「はい、そうします」
戦争のような昼ご飯はあっという間にお皿は空になった。あの野菜嫌いのナルトが野菜炒めを食べていて感動した。
は、お腹いっぱいになりオビトとナルトと昼寝をしていた。
リンはそれを見てまぁたオビト怒られんだぁとにやけてしまう。
「本能で生きてる三人だからな」
「確かにそうかもしれないわね」
「えー?オビトは割と理性的だよ?」
「見方によってはそうね、でも、この三人はよく似てるわ」
紅とリンは三人に毛布をかける。
「馬鹿真面目なのよ、この子達は」
二人は納得していた。
可愛い寝顔の三人。
一生懸命生きてる、可愛い三人。
「はわっ!今何時でしょうか!!」
のろり。と身体を起こしキョロキョロとする。
「今は八時三分前かな」
「たたた、大変です!お夕食を!」
「肉じゃが頂いてるよ」
「そうでしたか⋯サクモさん、おかえりなさいませ 」
「うん、ただいま」
?
は首をかしげたが、起き上がりお味噌汁を温める。