第13章 強さ。
「あはは、オビトそんなに力いっぱいテーブル拭かなくてもいいのに」
「喧しいわねえ、ナルト、アンタ暇なら風呂でも磨いてなさい」
「えっ、俺ちょー大人しかったってばよ!てゆーかまじで腹ペコなんだって⋯」
何故か大人二人の五月蝿さのとばっちりを受けるナルト。オビトはにやっとしていた。
「暇でしょう?」
「あ〜ーーーーわかったってばよ」
まじ腹減ったーとだらだらと茶の間を後にするナルト。ピッカピカに磨かれてるテーブルを見てオビトは大満足して紅を横目に見た。
「アスマ、あんたは庭の雑草取りね」
「なっ!?」
加えていたタバコを奪い取りぽきりと折られる。それを見て笑いをこらえるオビト。
怒られてやんのと、小声で言えばアスマはオビトの横っ腹を殴ろうとする。
「あと、家の中ではタバコ禁止」
「あぁ!⋯まあ、いっか」
紅の甘いお言葉で、その拳は引っ込んだがオビトは引っ込めなかった。
「おい!紅てめぇ、アスマに甘すぎだろ!」
「オビト、暇なら玄関でもはいといて、枯葉が溜まってたからね」
「はぁあああああ!?」
不満しかないオビトくん。
先ほどから、アスマの甘やかされ具合と、弱みを握られたことによる動揺で不満が募る。
「オビト元気っぽいし大丈夫だよ!」
リンの応援にオビトは頭を抱えああああああああと声を上げる。
「いや、リンいま元気関係なくね!?」
は、ふと、集中し過ぎていたと顔を上げると、何故かアスマがオビトを俵担ぎしていてリンを見る。
仲良しだねぇと言うが、紅は煩いと一喝していた。
「あーよおしよしよし、オビトくん行きますよ~」
「テメェ!アスマはなせ!抱えんじゃねえ!!!下ろせ!!!」
玄関で乱暴に下ろされたのかひどい音と、怒鳴り声に台所まで響いてわらってしまう。
昼ごはん作りだと言うのにこんなに楽しくてにやけてしまう。
人と関わるのは楽しい。
自分とは違うから。
「、あまりよそ見をしていてはだめよ、怪我をするわ」
「はい、気をつけます」
「あと、身体調子悪くなったらすぐ言いなさい、眠たいとかもね」
「はい、ありがとうございます」
紅はとても気配りができる。
優しく暖かい心を持っている人だ。