第13章 強さ。
「オビト先生と二人で来るからびっくりしたってばよ」
「まぁどうして?」
「そりゃ⋯昔昔に遡ると、オビト先生をぜーーーーったいねーちゃんに近づけるなって言われてたから条件反射っつーの?なんつーか、ドキドキして辺りを探ったってばよ」
「まぁ!どうしてかしら、誰に言われたの?」
ナルトは言いかけて笑って堪える。
「里で一番ねーちゃんを愛してる人に言われてたんだってばよ」
頬が熱くなるのはどうしてだろう。
「あ、あい?してる?」
「⋯今だって変わんねぇよ」
「マジ!?つーことはチクられたらオビト先生もしかして、ププッ」
「嫌味と小言で1時間だな」
「だって、ねーちゃん。愛されてるう」
「えー?誰になんです?私にも教えてください!」
「内緒、ねーちゃんは知ってるから教えないってばよ」
ナルトは嬉しそうにしていて、私は頭にハテナを浮かべながらその笑みに釣られた。
この子が喜ぶなら、きっと、私をすいてくれる人はいい人なのだろうから。
「マジで、アスマには会いたくねぇなぁ」
「なんで?アスマ先生なら黙っててくれそうじゃん」
「馬鹿かお前、ああ見えてな、アイツは嘘が下手くそなんだよ」
「オビト先生より?」
「はあ!?俺は嘘はつかねぇ」
「はい嘘ー」
クスクスと、が笑うと二人は居心地が良くて、家までの道が早く感じた。
もう少し、この穏やかな暖かな時間がつ続けばいい。